時間軸の誤算

出井伸之さん。「世界にまたがるような大きな企業を経営するというのは、時速120キロ以上の猛スピードでハイウェイを疾走する車の運転席にいるようなもの、と思ってください。一瞬の判断ミスが大きな事故につながります。しかも、的確な判断ができたとしても、それに基づく指示や命令が事態を改善できるとは限りません。その意味では、企業は人間の身体にも似ています。血圧やコレステロールの数値を直接動かしたり、細胞を意思で変えることなどできません。同じように、CEO一人の力ではどうにもならないことは、実に沢山あります。(判断ミスの)最も多いケースは「時間軸の誤算」だと思います。当然起こるはずだと見込んでいたことがなかなか起こらない。まだ来ないだろう、と予測していたことがあっという間に来てしまう」いかに時間軸の判断をするか。