何もするにも命を懸けて

井筒和幸さん。「一所懸命って言葉があるでしょ。これは、封建時代に生まれた言葉で、自分の土地=一つの所を命を懸けて守るという意味なんだ。何をするにも命を懸けてやらないと。でも、今の日本はどうだろう。僕はいつも思う。日本は、職人国家にならないといけない。サラリーマンもプロフェッショナルにならないと駄目なんです。みんなが、自分の生業(なりわい)を極めていかなくっちゃいけない。サラリーマンだってプロの意識をとことん持って生きていかなければ駄目なんですよ。でも、今、そういうプロが少なくなった。業種にこだわる職人も少なくなった。もちろん、中には命を張ってやっている人はいますよ。でも、そうじゃない人が多くなった」懸命という言葉と、命を懸ける、という言葉が、今まで繋がっていなかった。そうだ、懸命に。