中沢新一さん。「クラブでは、『権力をどう扱うか』が問題になる。男たちにとっては、自分の優越感をくすぐってくれる場所。だから潜在的に権力的・威圧的になる特性を秘めているんですが、北新地にはそれが全然ない。そこで行われているのは大人の遊びだから、下心を抑制しないといけない。そういう上品かつ洗練されたコミュニケーションの場所であると僕は見ています。それは本当の意味での遊び場ということです。『遊ぶ』んですよ、大阪の人は。『遊ぶ』というのは、欲望ではなくコミュニケーションのやり取り自体を大事にするということ。東京のは遊びじゃないなあ。遊びと言いつつ、あれは男たちが自分のプライドを確認している。どんな男でも金さえ払えば大事にしてくれるから。大阪はやっぱり歴史が古いから落ち着いている」なるほど、ねえ。
