好語説き尽くすべからず

nakatomimoka2014-03-02

無限唱元さん。「自分ひとりの心の空間の中にいて孤独にひたっていられるというのは、その人の心に秘密の部屋があってそこで楽しんでいるということです。あなたがその秘密の部屋の扉を次々に開いてみせても、まだ奥がある。それが人の好奇心をかきたてる。五祖法演という禅師の言葉に、『好語説き尽くすべからず。好語説き尽くせば必ず、人それを侮る』とあります。よい考えを語り尽くしてはいけない、少し惜しんで話さないところを残せ、と。欲望は燃えていても、一歩手前の足るを知っている。これによって、心の空間がどんどん拡がっていき、器というものが大きくなってくる。かくして、我々は、自分の精神的空間を遊行します。禅にいう遊戯三昧の心境になったとき、我々の心には余裕があり、そこではじめて幸福というものを感じます」なるほど。