修業時代を支える意地

nakatomimoka2014-04-05

浅田次郎さん。「たちまちデビューできるだろうと甘いことを考えていたら、それから二十年ぐらいかかった。その二十年間を支えたものは何かと言えば、これはもう「意地」だな。夢を追いかけるなんていうのは、生半可な覚悟では出来ない。僕は二十年間、必ず一日に六時間を読み書きに費やすと決めて、それを実行してきました。最低でも一日に二時間や三時間は机の前に向かっていたと思います。ものを書く、文章を作るということはそんなに甘いことではなくて、昔の中国では文章を作ることがその人間の能力の全てであるとされていた。僕の場合は、それだけの努力をしても四十になるまで小説家としてのデビューが出来なかった。でも世の中うまく出来ているんです。そういう長い修行時代があった人は、それを終えてからがまことに強い」生半可な覚悟では。