棋士の3つの顔

nakatomimoka2015-08-09

谷川浩司さん「棋士には3つの顔が必要だと考えてきました。『勝負師』『研究者』『芸術家』というものです。将棋はいうまでもなく勝負事ですから、棋士にとって対局で勝つことは最も優先されます。勝ち負けへのこだわりがなくなれば、もはや棋士ではありません。しかし、将棋は厳しい実力の世界ですが、『勝負は時の運』といわれるように、実力さえあれば勝てるというものでもありません。自分の直感を頼りに、読みに裏付けがなくても思い切った手を指すこともありますし、相手の心理を推し量り、勝負の流れを読んだりすることも重要です。周りの人たちの思惑、将棋ファンたちの声といったものに影響されます。勝負にかかわる環境や条件のすべてを味方につけて、自分の力を最大限に発揮できるのが本物の勝負師と言えるでしょう」勝負師としての顔をもっと。