智の勤行

nakatomimoka2016-02-05

丹羽宇一郎さん。「経営者は自分の身の安全を第一に考えてはいけない。自分の身を捨ててでもやるという不退転の決意がなければ経営はできない。私欲を排除するためには、『智の勤行』が必要だ。知識ではなく、智慧の智。静寂の中で自分を忘れ、心耳を澄ます時間を持つ。そんな風に言うと、何か宗教の修行のように聞こえるかもしれないが、経営は突き詰めていくと宗教や倫理に行きつく。それは何も突飛な考え方ではない。初期の資本主義は、ウェーバーのいうピューリタニズムの倫理観が、資本主義の持つ業をチェックする役割を負ってきた。天職である仕事に励んだ結果、得られたお金は無駄に消費せず、隣人愛のために使う。それがすなわち寄付の精神である。こうした天職と禁欲、貪欲の抑制こそがウェーバーの言う『資本主義の精神』であった」心耳を澄ます時間を。