否定する懐疑主義

nakatomimoka2017-04-23

西研さん。「二つめは『懐疑主義』です。ストア主義が頭の中だけの自由で、現実に対する消極的な否定だったとすると、懐疑主義は現実に対して、より積極的な否定をすることで自由を得ようとします。これも古代ギリシャに始まってローマ時代に流行った思想のひとつです。ヘーゲルの描く懐疑主義はかなりアグレッシブで、ありとあらゆる主張をことごとく否定し続け相対化しようとする姿勢として描いています。ちょっと頭のいい人は、どんな意見に対しても必ず反対論を作りだすことができます。こういうのが懐疑主義ですが、でもそれは結局、自分が一番エライ・頭がいいということをいいたいだけではないか、とヘーゲルはいいます。ストア主義も懐疑主義も、思考というものをつかって現実を否定し、自由を獲得する方法です」ああいえばこういう人いますよね。