幸福感と多幸感

nakatomimoka2017-09-08

冲方了さん。「いまは幸福論というと、すぐに恋愛論に飛び込んでいいったり貯蓄論に結びつけたりしがちです。スマホで店を検索しておいしいものをたべることで満足するなど、幸福感と多幸感がごちゃまぜになっています。多幸感というのは、純粋に肉体的な反応といえます。ふわふわしたベッドで眠れるとか、霜降り肉のすき焼きを食べるとか、かわいい彼女を連れて街をあるくといった動物的な喜びです。それはそれで大事なことです。原始的な欲求や喜びは、人間のもっている根源的なものであり逆らい難く一概に否定できません。ただ、幸福にはもう少し精神的なものもふくまれていないと長続きはさせられません。精神的な幸福は恒常化していくという傾向があります。そういう幸福は、訓練をしないで掴めるわけではないということです」決して変わらない幸福を。