健全な自己愛が機能

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泉谷閑示さん。「『自発性』というものがあれば、人は『絆』などというものに依らなくとも、新たに外界と結びつくことができる。しかも、その結びつき方は、依存と支配といったものではなく、互いの独立性が尊重されるようなものである。それが『愛』と呼ばれるものなのだ、とフロムは言っているのです。さらに補足すれば、この『愛』というものは、他者に向かう前にまずは自分自身に向かうものです。健全な自己愛が機能しているということなのですが、このような『愛』の状態は、恒星である太陽に喩えられます。この光と熱とは、自らの孤独や闇や寒さを払拭するのはもちろんのこと、その余剰エネルギーが周囲に惜しみなく放射され、それは何の見返りも期待しない無償の慈愛となります。孤独に打ち震えている状態は月に喩えることができるでしょう」愛だろ。