数を忘れるための数

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ジョッシュ・ウェイツキンさん。「チェスの初心者が一番初めに受けるレッスンを具体例に、『数を忘れるための数』のプロセスを説明しよう。どんな初心者も、最初はそれぞれの駒の価値に数を当てはめて教えられる。ビショップとナイトの価値はポーン三個分、ルークはポーン五個分、クイーンはポーン九個分に相当するといった具合だ。初心者は、駒交換をする際に、この数値を暗算または指を折って勘定するが、時が経つ内に、わざわざ数えなくてもわかるようになる。駒というものが、もっと流れのなかで統合された価値評価のシステムにかけられるようになるのだ。まるでチェス盤上に力の場があるかのように駒が動きまわるようになる。そうなると、初心者の頃は算術的に解釈していた駒の価値が、もっと直感で感じるものへと変わってゆく」統合されていく。