円転自在

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鎌田茂雄さん。「柳生流の『兵法家伝書』を見ていると、どうも円がカギなんですね。円というのもある意味で東洋的な考え方ではないでしょうか。おそらく西洋的なものだと局部を直せばいいとか、局部を押さえればいいとか、そういうふうに言います。円というのはつながっているので、つながりでものを考えようとするのです。円ですから、一点だけを取り出しちゃうとまずいんです。しかも円だけでは平面的になってしまうので、球体でものごとを考えていかなければいけないというのも、日本の武道の伝統であると思います。円と言うと平面でしょう。球というと奥行きができますでしょう。そうするともうどこに重心を置いても、全部、つながりのなかの一点となり中心点ということになります。そうすると円転自在とかいう日本の武道の型が生まれてくるのだろうと思います」円。