異質への転導

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頭木弘樹さん。「ギリシャの哲学者で数学者のピュタゴラスは、心がつらい時には、『悲しみを打ち消すような明るい曲を聴くほうがいい』と言いました。これを『ピュタゴラスの逆療法』と言います。現代の音楽療法でも、『異質への転導』と呼ばれ、最も重要な考え方の一つです。一方、ギリシャの哲学者アリストテレスは、『その時の気分と同じ音楽を聴くことが心を癒す』と主張しました。つまり、悲しい時には、悲しい音楽を聴く方がいいというのです。これは『アリストテレスの同質効果』と呼ばれています。現代の音楽療法でも、『同質の原理』と呼ばれ、最も重要な考え方の一つです。両方とも正しいことが、今ではわかっています。心がつらい時には(1)まず最初は、悲しい音楽にひたる。(2)その後で、楽しい音楽を聴くのがべストです」あの時はその通り。