氣も自分も天地の一部

f:id:nakatomimoka:20190916141748j:plain

平信一さん。「先代の藤平光一は、『氣とは、海中の水を手で囲うようなもの』とよく表現していました。手の中にある水は、『自分のもの』ともいえますが、大きな海の一部に過ぎません。氣もそうだというんです。ですから、手にした水を独り占めしようとしっかり囲っていると、だんだん淀んで腐ってしまいます。氣もまた通わせずにいると淀んでしまう。氣も自分も天地の一部であるのだから、周囲と通わせることで、澄んだものとして活かすことができるんです。合氣道の技にもそういう側面があります。普通は、投げられると『ちくしょう!』と悔しく感じられるものだと思われるでしょう。でも、正しく『導き投げる』と、投げられた側も幸せな気分になるんです。悔しさは感じません。むしろ笑ってしまうんです」囲いこまない、周囲と通わせることで。