小池龍之介さん。「仏教における『冗談』とは無駄な話を指します。仏教では修行の研鑽に関わる言葉を『法談』といい、法談以外の修行に役に立たない話を、特に禅宗で『冗談』と言うのです。おじさんが好みがちなのが、音の似た言葉を重ねたダジャレの類いですが、私の見る所、問題点はダジャレを言うこと自体にあるのではない気がします。問題の中心は、『どうだ! これ、当然ながら君らもおもしろいと思うよね』とばかりに、相手に同調圧をかけるところにあると思われます。そのせいで、皆、おもしろいと感じていないのにぎこちなく笑ったりコメントしなくてはならなくなるのがストレスなので問題なのです。役に立たない話の最もたるものは『自慢話』です。仏教は言葉に制約をかけることを重視しています。脳がその情報を強く記憶してしまうからです」沈黙。