もつれと解き

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望月俊孝さん「人は、『物語』しか覚えていない。物語には、分析的な普段の思考を停止させ、目の前にない想像の世界に意識を向けやすくする効果があるのです。では、物語はどう創ればいいのでしょうか。アリストテレスは、物語の構成を『もつれ』と『解き』と表現しています。『もつれ』とは、事の発端から登場人物の境遇が幸福あるいは不幸へと変転し始めるところまで。そして『解き』とは、変転したところから結末までです。言い換えると『Before』と『After』です。これらのギャップが人の興味を引く。すなわち、変化の前後を描ければ、それは一つの物語となるのです。『こんなにダメだった私が、こんなに素晴しくなることができました!』これだけです。『面白い物語』とはこの変化の度合が大きいもののこと」変化。