自然や芸術と一体化

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鈴木祐さん。「生まれつき、『畏敬』を感じやすい性格の人ほど親切な行いが多く、目の前の欲望にも強い傾向が確認されています。畏敬の念には、時間感覚が影響しています。何かに畏敬を感じると、私たちは自分の小ささを思い知らされ、より大きな存在の一部になったかのような感覚を得ます。森のなかに一人で佇む時や、壮大な音楽に没頭しているときなどにふと訪れる、あたかも自分と外部の境界があいまいになったかのようなあの独特な意識です。その時点で私たちの意識は、自然や芸術といった息の長い存在と一体化し、頭の中の時間間隔は未来と現在を永遠でパッケージしたような状態に変わります。永遠の時間には過去・現在・未来のすべてが含まれるため、意識の中では全ての時間が今になったのと変わりがありません。未来が今に近づいた訳です」畏敬。