農耕による未来の出現

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鈴木祐さん。「農耕の出現により、人類の生活は一変します。しかし、農耕は様々な弊害も生みました。代表的なのは『栄養不足』でしょう。初期の農耕はムギやヒエなどの穀類がメインで、狩猟採集民が主食にしていた根茎類や種子類ほどビタミンやミネラルを含んでいませんでした。さらに、農耕は『社会階層の出現』という副作用も生みました。そして、最も現代人への影響が大きいのが『時間感覚の変化』です。ここにおいて、人類は初めて『遠い未来』を思い描かなければならなくなります。ところが人類の遺伝子には『遠い未来』に対応するシステムが備わっておらず、『不安』という短期用のプログラムを駆使しながら、どうにかやりくりしていくしかありません。『農耕による未来の出現』は、あくまでももっともらしい仮説の一つです」未来を持った我々。