抜苦与楽

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鈴木祐さん。「幸いにもブッダは、『悟り』のほかにも、ゲームのなかで幸福を最大化する方法を提案しています。それが、『抜苦与楽』です。これは、『悟り』と並ぶ仏教の基本テーマで、文字どおり『万物の苦しみを取り除き、安楽を与えること』を意味します。要するに、自分はもちろん他人のために生きよ、とブッダは説いたわけです。この主張は定量的なデータで裏付けられた事実です。他者への貢献こそが普遍的な人類の価値観だと明らかにした、ミシガン州立大学のメタ分析。遺伝子が定めるルールのなかで幸福を最大化させるには、『抜苦与楽』が最適解なのでしょう。かつて学生から、『人間は何のために生きているのか?』と質問されたアインシュタイン博士は、こともなげに答えました。『他人の役に立つためです。そんなことがわからないんですか?』」抜苦与楽。