ほどよい集中

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猪木武徳さん。「過去四半世紀の技術革新、特に情報通信技術の進展は、わずか一世代で社会生活のスタイルを大きく変えた。それは人と人との直接の接触を減らす方向への変化であった。今回のパンデミックはその傾向をさらに強めると考えられる。われわれはフェイス・トゥ・フェイスの接触を通して、人とのほどほどの距離感と公共意識を学び取ってきた。だが先端技術による社会的交わりの手段の多くは、人との距離間隔を鈍化させるような不確かで不安定なものが多い。タブレットスマホでの映像や短い言葉のやりとりが人と人との連携を生むのだろうか。これまでは消費者も企業も密集すること、地理的に集中することから効率性という便益を得てきた。リスクを分散させる為にも、都市の規模や効率性が問い直され、『ほどよい集中』への試行錯誤が始まるだろう」接触