初心忘れるべからず

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安田登さん。「世阿弥が書いた『初心忘れるべからず』の、『初』は『衣』偏に『刀』です。着物を作るために布地に刀を入れるということを意味します。衣を刀で裁ち切る、それが『初』です。着物を作るために、まっさらな反物に鋏を入れる。もったいないし、失敗の可能性を考えると怖くもある。だが、それをしなければ着物はできない。だから勇気をもってバッサリいく。そのような心で、自分自身をバッサリ裁ち切って、新たな自分を見つけていく。それが『初心』です。古い自分をリセットし、常に新しい自分に出会っていく、そんな気持ちを持ち続けることを世阿弥は提唱します。世阿弥は『時々』の初心忘れるべからずといいます。人生にはさまざまなステージがある。男性はよほど自覚的に迎えないといつの間にか各ステージをやり過ごしてしまう」リセット。