25人ぐらいの集団が

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内田樹さん。「1960年を境にして、急坂を転げ落ちるように、気持ちのいい場所とか、気持ちのいい人間関係とか、気持ちのいい家庭というものがなくなってきてしまった。『気持ちのいい』ということが二次的になって、社会的に有用であるとか金になるとか、功利的なものさしですべてが測られるようになってしまって。そうやって一人一人が最終的に参照すべき、原初の快感の経験というものが根こそぎ失われてしまった。個体で生きるよりも、集団の方が生存戦略上有利だというのは、手分けしてあれこれの作業ができるというような功利的なことでは尽くされないと思うんです。よく『25』がマジックナンバーと言いますね。25人ぐらいの集団が、共同体として再生産ができる最小限の数らしいんですけれど、身体的な共感の届く理想的なサイズなのかな」共身体。