毎日の生活はケハレ

土井善晴さん。「(中島岳志さん)土井さんの料理論のとても重要なポイントは、日本の家庭で料理をしている人たちがなんでこんなに苦しいのかというと、『ハレの料理』を毎日作ろうとしすぎているからだと。それに対して一汁一菜という提案があると思う。/そうです。毎日の生活はケハレなんですね。誤解のないようにここでケハレの意味を少し説明しておきます。日本人の世界観であるケハレとは、ハレの日(まつりごと)・ケの日(弔いごと)・ケハレの日(日常)の3つに分けられます。いい神も悪い神も八百万の神がいてる、という考えです。ですから、ケハレの日常生活にも、ハレ的な小さな楽しみ方があるものです。そもそもハレの料理(おせち料理や寿司、赤飯など)は、神様のために人間が拵えたものを、神様と一緒に食べるという習慣です」ケ・ハレ。