決定麻痺の罠

橋本之克さん。「行動経済学における発見の一つに、『決定麻痺』があります。人は選択肢が多すぎると、その選択を先延ばしにしたり、選択すること自体をやめてしまったりするというものです。マクドナルドが2015年に日本全国で行った『新バリューセット』のキャンペーンでは、1000通り以上に選択肢が広がることをアピールしていたのです。実際、このキャンペーンは早々に終了してしまいました。逆に、この心理を踏まえて利益をあげる企業もあります。P&G社が、26種類あったシャンプーを15種類に絞って、売り上げを10%もアップさせた例があります。選択肢は多ければ売れるというわけではありません。これと似た現象に、『決断疲れ』というものがあります。長時間にわたって選択や決定を繰り返すと的確に行えなくなるのです」絞ったほうがいい結果。