監督が何もしない

権藤博さん。「違うのは監督が動かなくなったことだ。最初は選手をとっかえひっかえしていた。投打ともに柱がおらず、1軍で戦える選手を選ぶためのテストだったとはいえ、落ち着きがなかった。今年はとっかえひっかえがなくなった。作戦面も小細工が減り、正攻法の印象だ。強いチームは監督が目立たない。私も1998年に横浜で日本一になった時は動かなかった。できあがった選手ばかりだったので、任せておけばよかった。監督が何もしないで済むのが理想のチーム。とっかえひっかえの何がいけないか。選手が疑心暗鬼になる。ダメだとすぐに代えられる、2軍に逆戻り……。びくびくして余計、力を出せなくなる。勝てないと選手をころころ入れ替えたくなるのはどの監督も同じ。裏を返せば、監督が野球をしたがるチームはなぜダメか、ということだ」だな。