陶侃の精進

東晋の時代の陶侃(とうかん)という名将は、中央の実力者に功績をねたまれ南のはずれ広州の長官に左遷されたとき、仕事に精進したばかりではなく、毎朝、百枚の大瓦を屋外に運び出し、夕方には屋内に運び入れるという作業を日課としていた。理由をたずねると、「いつかまた第一線に立たなければならない。その日に備えて、労苦に耐える訓練をしているのだ」と答えたという。彼我の何という違いぞや。少しは見習わねば。