2005-01-01から1年間の記事一覧

新たな興味の対象(2005年を振り返って)  

新たなことに興味を持つというのが好奇心の発露だとすると、毎年新しいテーマが興味の対象になるはずである。たとえその興味が続かないとしても。で、一年を振り返って、今年興味を持ったものをあげてみると。(1)スペイサイド地方のシングルモルトウイス…

驚きや喜びによるご褒美

任天堂社長の岩田聡さんは、人は何故ゲームをするのかと問われ、「人がゲームをするには、集中して、あるエネルギーを機械に向かって注ぎ込まなきゃいけませんよね。その注ぎ込むエネルギーよりも大きい驚きや喜びが返ってくるとしたら、人はずっとゲームを…

顔が見えるリーダーシップ

ルイス・ガースナー。「偉大な組織は管理されているのではない。率いられているのだ。運営されているのではない。勝利への熱意に燃えた人々によって、つねにさらに高い水準へと導かれているのだ。最高のリーダーは好業績の文化を作り出す。簡単には達成でき…

感奮興起と壊創守

野村克也さん。「私はリーダーについて、常に以下のことを念頭に置いている。①リーダーいかんによって組織はどうにでも変わる。②リーダーはその職場の気流にならなくてはならない。③リーダーの職務とは『壊す・創る・守る』(略)②は自分が率いる人間を巻き…

企業価値とコンプライアンス

北浜黒正塾で「金融資本市場から見た企業価値創造」という講座を受けた。講師の石塚雅一さんから、(1)M&Aの活発化等により資本市場における企業価値を算出する手法が求められ、債権や株式の評価手法と同様に精密化してきた(例えば将来にわたり企業が…

情熱と真摯な姿勢

レスリー・ヤークス。「仕事をすることには、お金を稼ぐ以上の何かがある。仕事とは自分を表現することなんだ。だから人を雇うときは、一に情熱、二に真摯な姿勢を重視する。僕の情熱の話をしようか。僕はコーヒー豆について話せと言われれば、何時間でも話…

リーダーの心得10箇条

ダイキン・井上礼之さんの考えるリーダーの心得10箇条。「1番目は、自分の夢とか志、あるいは自分の職場をどうしたいという思いを絶えず持っていること。2番目は、今、何が課題なのかを直視すること。3番目は、変えるべきことと、変えてはいけないこと…

燃える集団をつくる

井上礼之さん続き。「第4の条件は、人の可能性を引き出す、燃える集団をつくるということ。人の可能性を信じて思い切って任せるということが勇気を持ってできないと、燃える集団作りはできない。優秀企業に共通しているのは、社員が活き活きしていることで…

価値と価格の一致

北岡修一さん「価格とは、読んで字のごとく『価値が格付けされたもの』です。あなたの会社の提供する商品やサービスの価値はどの程度か、その格付けを表すものが価格です。格付けというと通常は第三者が決めるものですが、価格の場合にはまずは自社で決めま…

実行力を高める

井上礼之さんは優れたリーダーの条件(資質)について、5点を上げている。「第1の条件は、『洞察力』『直感力』で変化を仕掛けるということ。妙な言い方かもしれないが、優れたリーダーシップを発揮する人には、『非論理的』な人が多い。物事を判断するに…

会議が絶対うまくいく法  

マイケル・ドイルとディヴィッド・ストラウスは名著「会議が絶対うまくいく法」の中で、「会議を成功させる5つの原則」をあげている。それらは、「(1)一つの議題にみんなが集中していること、(2)一つの議事運営方法にみんなが同意していること、(3…

一日を完全に精算する

渡邉美樹さん。「僕が1日の中で最も大切にしているのは、寝る前の15分です。そこで小学校3年生のときからつけている日記を書いて、1日を完全に清算する。そのあと3分程度、翌日の予定をイメージします。だから、目覚めたときには、今日やるべきことが完…

行動できない2つの理由

ニーズ創造研究所代表の植田真司さん。「行動するためにはまずどうするか? 成功のイメージをきっちりつくることです。スポーツの世界ではメンタル・トレーニングが重要視されています。『自分は優勝できる』と信じて練習に取り組んでいる人が優勝するんです…

将来から今を見る

技術経営教育センター代表の山之内昭夫さんは技術経営を考える視点として「IN-OUT」と「OUT-IN」の2つがあるという。「IN-OUTの視点」とは現在時点から将来(3〜5年)に向けて行動するものであり、現在の問題解決に重点が置かれ、未来構想が不在となって…

無限の世界の喜び

将棋の佐藤康光さん(現棋聖)。「プロのバイオリニストやピアニストは、毎日八時間は練習している。棋士もそのくらい勉強して当然。自分の勉強量が多いと思ったことはない。」「無限の世界ということに喜びを感じていくのは勉強しかないと思ってます。まあ…

甘さのない遊び心

将棋の羽生善治さん。「もちろん、『遊び心』は大切だと思うんですよ。非常に。ただ、『遊び心』の中に『遊び』が入っちゃいけないんですよね。あくまでも『遊び心』なんですよ。そこがですね、非常に難しいんですよ。『遊び心』でやると、『遊び』が入っち…

エリートの条件

丹羽宇一郎さん。「情熱、気力というものが一番大事だと思いますね。その仕事に対する、情熱、気力を継続して持ちうるかどうか。やはり大切なのは情熱、気力、明るさと精神力の強さです。それからもうひとつは、これからリーダーとしてやっていく上で高い志…

自分の機嫌を取る

斉藤ひとりさんが、具合の悪くなっている人は、人の機嫌を取っているからだといっている。人は困るということは実はない。困っているように見えるときは、実は学んでいる時であるのだと。人に影響されて機嫌の悪いのが伝染するのは自分の心の中が満たされて…

達成感と感動の共有

丹羽宇一郎さん。「(部長に)やり方を具体的に教える。一週間に一回部員を集めて、自分の夢を何度も語れ。それで各々の部下に目標を与えろ。この夢達成のためにお前の仕事はこれだ。任せたからこれは報告しろ、と何度も言う。そのようにチームとしての目標…

達成感を持てる組織

丹羽宇一郎さん。「我々としては、人の心と心をつなぐような、組織としての仕事の達成感や喜びを与えるような方向に持って行かなければいけない。そのための一番の基本はやはり幹部ですよ。我々からいうと部長クラスです。この人達が部下に夢を語って、そし…

共感覚を取り戻す  

オキモト シュウさんのコミック『神の雫』を読んでいると、ワインを飲んで、その味をビジュアルに絵画にたとえるというような場面が出てくる。赤ちゃん、特に新生児は視覚や聴覚、触覚などの各感覚野が未発達で、それぞれ個別に認識することができないため、…

経営の根本は合理主義

御手洗冨士夫さん。「アメリカの現地法人の社長を10年、日本でも社長になって10年になったが、コミュニケーションの広さや深さ、速さで仕事の成果が違うことをつくづく実感している。日本社会や日本人の成り立ちからくるコミュニケーションの良さ、長期雇用…

鞍馬天狗逝く  

中山素平さんが亡くなられた。享年99。財界の鞍馬天狗と呼ばれた方だが、晩年は設立された国際大学の経営に心を砕いておられた。5年前、いろいろな事情があり、中山素平さんが動かれて、3年で帰任するはずの沖縄に4年いることになったのだと聞いている…

合理性と非合理性

大前研一さん。「いかに高邁なビジョンを掲げる企業であっても、収益性が悪化してキャッシュフローが枯渇すれば倒産します。従って、経営者の責務とは、数字で裏付けられた経済合理性にかなった判断を下すことです。一方で、社員のモチベーションやロイヤル…

理想の社会へ投資する

日経新聞から。「個人投資家に人気の投資信託、『さわかみファンド』のファンドマネージャーである沢上龍さんは、アナリスト時代、有望銘柄を発掘するために勉強ノートをつけていた。こうなったらいいなと思う理想の社会を想像して、それに貢献しそうな会社…

人を動かす要因

金井寿宏さん。「なすべきことが未達成なら人は緊張するものだという心理は、K.レビンが研究しており、ツァイガルニーク効果として知られている。ハングリー精神については、A.H.マズローが欠乏動機という名の下に取り上げている。頑張る人にとって何…

気をつけてみる指標

伊藤元重さんが個人的に一番気をつけて見ている指標は長期金利なのだという。取り上げられるのは主に10年物の国債の利回りだが、これらはマーケットで例えば10年なら10年の固定の金利の取引が行われるときにどういう金利がつくかということである。これが住…

経済を見る3つの目

伊藤元重さんは先輩に経済を見るときには3つの目が必要だと教わったという。第1は鳥の目、すなわちマクロの目でもって大きく見る。経済というのはマクロで動いているので日本だけ、自分の業界だけ見たって駄目。石油はどうなっているのか、中国はこれから…

モニタリングの仕組み

大前研一さん。「市場や顧客の反応についても、メッセージが的確に伝わるよう、コミュニケーション・スキルを磨くことが必要です。その方法としては、メッセージがどのように受け止められているかをモニタリングする仕組みをつくると良いでしょう。マーガレ…

タックマンモデル

森時彦さんは著書『ザ・ファシリテーター』の中で、心理学者のタックマンが組織の進化として唱えたモデルとして、「組織は、形成(フォーミング)された後、すぐに機能(パフォーミング)しはじめるのではなく、その前に、ストーミング(混乱・対立)があり…