2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ストレスは過去と未來から

久賀谷亮さん。「脳のすべての疲れやストレスは、過去や未来から生まれる。すでに終わったことを気に病んでいたり、これから起きることを不安に思っていたり、とにかく心がいまここにない。この状態が慢性化することで心が疲弊していく。うつ病の人によく見…

ストレス・パラドクス

ケリー・マクゴニガルさん。「総体的な繁栄度を評価した場合、その世論調査で最も幸福な人たちは、ストレスのない人たちではありませんでした。もっとも幸福な人たちは、大きなストレスを感じていながらも、精神的に落ち込んでいない人たちだったのです。そ…

経済か道徳か

デイヴィッド・ブルックスさん。「アダムⅠは、何かを創ろう、築きあげよう、新しい何かを発見しようというアダムだ。その論理は、ともかく実利を優先した、単純でわかりやすいものだ。経済の論理といってもいい。原因とその結果の関係はよく見える。努力する…

死ぬのにもってこいの日

河合隼雄さん「アメリカ先住民のプエブロ族の人たちは、自分が死ぬ日が前もって分かっていて、その日をすごく大事にしてるといいます。その日が来るとみんなを家に招待して、うわーっと楽しい話をして盛り上がって、そしてにっこり笑って死ぬんだそうです。…

人生は折り合いの連続

河合隼雄さん「老子の言葉で、『無為をなせば、すなわち治まらざるはなし』というのがあります。これは政治の話でして、為政者が一部の人を優遇したりするから争いことが起きる、よけいな作為をしないでおけば治まらない国はない、ということを言ってるんで…

価値観を紙に書きだす

ケリー・マクゴニガルさん。「スタンフォード大学の学生たちが研究に協力し、冬休みの間日記をつけることになりました。ひとつのグループの学生たちは、自分にとって一番重要な価値観はなにか、そしてその価値に結びつくようなどんな活動を行ったかを、日記…

面白いこと以外はしない

河合隼雄さん。「ユーモアというのは、人が物事に没頭している時に、そこから少し身を離して客観化することができるようにしてくれる。私の場合は、若い頃からそうでしたが、特に歳を取ってからは、『面白いこと以外はしない』というのを原則にして生きてい…

逆境に置かれても

ケリー・マクゴニガルさん。「ストレスに負けずに頑張った従業員達は、ストレスについての考え方が違いました。彼らはストレスを日常生活の一部とみなし、あらゆる点において快適で安全な暮らしなどあるはずもないし、望みもしないという考えでした。むしろ…

イニシエーション儀式

河合隼雄さん「相撲の仕切りが一番典型的ですね。相撲はスポーツの中でも特別で、立ち合いの瞬時の内に全力を出さねばならないスポーツですから、仕切りがなかったらできないのでしょう。つまり、普通の状態では駄目なんですね。勝負というのは非日常の世界…

ストレスへの3反応

ケリー・マクゴニガルさん。「ストレス反応には、おなじみの『闘争・逃走反応』以外にもレパートリーがあります。『チャレンジ反応』が起こると、自信が強まり、進んで行動を起こし、経験から学ぼうとします。『思いやり・絆反応』が起こると、勇気が強まり…

ストレスは害にもなる

ケリー・マクゴニガルさん。「ストレスについて最も役に立つ考え方は、フレキシブルな考え方であって、白か黒かの両極端な考え方ではない。つまり、ストレスのよい面も悪い面もきちんと認識した上で、あえてよい面を見つめること。そして、自分がつらい思い…

ストレスを感じても

ケリー・マクゴニガルさん。「ストレスを感じてもなるべくポジティブな考え方をするための3ステップの方法。(1)ストレスを感じたら、まずそれを認識します。ストレスを感じていることを受けとめ、体にどんな反応が表れているかにも注意します。(2)スト…

ただ心を休める

ヨンゲイ・ミンゲール・リンポチェさん。「心を休める練習をしてみましょう。最も昔からある仏教の訓練の一つで、目標を達成しなければならない、特殊な経験をしなければならないと自分を追いこむ強迫観念を取り除いてくれるものだと私の父は教えてくれまし…

手帳の基本機能

館神龍彦さん。「手帳はいったい何のために使うのでしょうか。手帳とは、人生の可能性を拡張するためのツールです。手帳の基本機能(1)スケジュール管理。予定が見える化されるのです。予定を書くことで、書かれていない部分の時間と用事を効率化する。こ…

強い欲望と運の感じ方

ゲッターズ飯田さん。「欲望と自分らしさは繋がっていて、振り子がいい方に振れているときは、『=自分らしさが前面に出ているとき』で、それは『=欲望が満たされているとき』で、それこそが、『=運がいいとき』なのです。一方で、人間の欲望はみんな同じ…

日常に遊びを取り戻す

泉谷閑示さん。「私たちが『日常/非日常』を区別していること自体が問題なのかもしれません。私たちは、『日常』という言葉についつい『ルーチンでつまらない時間』というニュアンスを込めてしまいがちなのですから。そこでまずは、この色あせたニュアンス…

日常に生きる意味を

泉谷閑示さん。「『生きる意味』とは、何かを得たり達成したりすることによって感じられるものではなく、人生に『意味を問う』ベクトルを向け続けることによって感じられるものである、と述べました。もしそれが、何か特別なことをしなければ得られない感覚…

二つの倍音を使い分ける

中村明一さん。「あごを引き、『イーーー』と細く長く伸ばして発音します。このとき、整数次倍音を多く含んでいる声は、『イ”−−−』とギラギラした、ちょっとセミが鳴ているように聞こえます。逆に非整数次倍音が強い声は、「イヒーーー」と息が漏れているよ…

二種類の倍音

中村明一さん。「倍音には二種類あります。整数次倍音は『ギラギラした音』をつくるのが特徴です。あごを引き、のどを狭くするのがコツです。お経を読むときのお坊さんの声をイメージしてください。郷ひろみさんのモノマネをする時の声といったほうが理解で…

二人のアダムの間で

デイヴィッド・ブルックスさん。「アダムⅠは世界を征服したがるが、アダムⅡは世界に奉仕する使命を果たそうとする。アダムⅠは創造力に富み、目に見える効果をあげ、その成果を享受する。アダムⅡは、何らかの崇高な目的のために世俗的な成功や社会的な地位を…

仕事に慈愛を育む

これまで、「仕事とプライベート」という分け方を割としてきた。「ONとOFF」でもいい。その場合、これも主に時間で区切っていた。仕事をしている時間の自分と、仕事をしていない時間の自分。別の軸で、「成功」と「愛」に代表されるアダムⅠとアダムⅡがあると…

アダムⅠとアダムⅡ

デイヴィッド・ブルックスさん。「ソロヴェイチックの分類をもう少し現代的にすれば、アダムⅠは、私たちの中のキャリア志向で、野心的な面ということになる。アダムⅠは外向きのアダムだ。アダムⅠは何かを創り、築き上げること、生み出すこと、新たな何かを発…

二種類の美徳

デイヴィッド・ブルックスさん。「人間の美徳には大きく分けて二つの種類があるのではないかといういうものだ。一つは履歴書向きの美徳、もう一つは追悼文向きの美徳。前者は文字通り、履歴書に列挙すると見栄えのするような美徳だ。就職戦線において自分を…

直感とその場の思いつき

山富浩司さん。「注意していただきたいのは、直感とその場の思いつきは紙一重だということです。この直感とその場の思いつきの区別をつけられるようになると、物事は非常にスムーズに進みます。直感はモヤッとしたものではなく、ピーンと心にまっすぐ入って…

愛が働く時

泉谷閑示さん。「人が人らしく生きるということは、人生や世界に向って『意味』を求めるベクトルを出すことだと述べてきました。つまり『愛』とは、単に他の人に向かうものだけを指すのではなく、世界の様々な物事や人生そのものに向けられるもので、対象に…

芸術は対峙する

泉谷閑示さん。「芸術とは、邪なるものに曇らされた世俗に向って決然と対峙して、そこで忘れ去られてしまった自然の本性、すなわち『美』を力強く表現するものです。ですから、文字通りの小児の表現するものが、いかに純粋で創造性に満ちていたとしても、そ…

愛と欲望の峻別

泉谷閑示さん。「『愛』はしばしば『欲望』と混同されたり、『欲望』を偽装する大義名分として用いられたりすることが少なくありません。『あなたのためを思って』という言い方で、親の虚栄心や打算が偽装され、子供に押し付けられることなどは、その代表的…

代理満足にすぎない

泉谷閑示さん。「外見上いかに『能動』的に見える活動的な行為であっても、それが内面的空虚さを紛らすために消費社会によって生み出された欲求で動いているものは、その内実は『受動』でしかない。人間が『受動』的な状態に陥ってしまうと、『空虚』『空白…

自発性と愛

泉谷閑示さん。「つまり、『自発性』というものがあれば、人は『絆』などというものに依らなくとも、新たに外界と結びつくことができる。しかも、その結びつき方は、依存と支配といったものではなく、互いの独立性が尊重されるようなものである。それが、『…

反芻と自分責め

吉田昌生さん。「では幸福度を下げる思考習慣とはどのようなものでしょう? ずばり、『反芻』と『自分責め』です。『反芻』とは、終わったことを何度も繰り返し頭の中で再生させて、イヤな気分を味わうことです。『自分責め』とは、自信をなくすような思考や…