2002-01-01から1年間の記事一覧

死中活あり

せっかく「六中観」をやりはじめたので、全部行きましょう。本当にせっぱ詰まった死の中に活がある、「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」ということだそうだ。六中観で好きなのは、「忙中閑」「苦中楽」「死中活」「壺中天」と、閉塞した状況の中で、あるいは…

苦中に楽あり

これ、「苦しみの中にはじめて楽しみがある」という意味があるらしい。苦中の楽こそ本当の楽で、楽ばかりでは人を頽廃させるだけだという。個人的には、この解釈はちょっと違うような気もするが、苦と楽の差というか、微分のようなものが基準だとすると、蒸…

腹中書あり

これも六中観からで、人が哲学をもっているということ。わが腹中に哲学、信念がなければならず、それにはなんと言っても書を読まねばならないという。その書も、信念を形成し、見識を養う優れた人生観・世界観の書、座右の書を持っているべきだという。たし…

意中に人あり

六中観続き。自分の心の中に人があるということ。例えば自分が社長になると、人事部長は誰、経理部長は誰と、いわゆる手に駒を持っているということだという。何かにつけて意中にちゃんと人がいるということで、そういう風になるのが人間の修行だそうだ。か…

知恵の不文律

3Mには、執務時間の15%を自分の好きな研究に使ってもよいとする「15%ルール」という不分律がある。また、同社には15%ルールのほかにも「ブートレッギング(密造酒づくり)」という不文律がある。これは、たとえ上司の命令に背くことになっても、自分の信…

経営コックピット

南場さんの話続き。彼女はマッキンゼーから転じて自分が事業をやるようになったのだが、「マネジメント・コックピット」すなわち飛行機のコックピットのように経営に関する指標やデータがオンタイムで一覧できる仕組みをパソコン上で作って、日々の経営をし…

事業ビジョン

ベンチャー企業、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)代表取締役の南場智子さんの話を聞いたことがある。やっている事業は①オークション&ショッピング 「ビッダーズ」の提供、②オークションプラットフォームの提供、③リサイクル総合情報サービス 「おいくら…

成功への三段階

否定的なマーフィーの法則というのが流行ったが、肯定的なマーフィー博士の法則の紹介。成功への三段階とは、第1段階は自分のやりたいことを見つけて、それをすること。第2段階はある特定の分野を専門に決めて、それについては誰よりもよく知ること。第3…

15%のワーカーホリック

組織が健全に育つためには、牽引的な役割を果たす15%から20%のワーカーホリックの人たちが育つ必要があるという。自分たちが組織を引っ張っているという自負がなければそんなことは出来ないだろう。人間はそれほど従順ではない。では、その自負を抱か…

デフレの背景

デフレの基本的背景は、供給能力と総需要の間に構造的ギャップが存在すること。従って対応策は、①過剰な生産設備を廃棄し供給能力の水準を抜本的に押し下げるか、②経済政策をフル出動させ、総需要を強力に押し上げるか、である。しかるに、今回のデフレ対策…

プロの経営者とは

出井さんの言葉。「プロの経営者とは、自身はサラリーマンであっても、経営者としてのプロフェッショナリズムを発揮することを自覚している人のことなのです。企業価値を高め、顧客満足度を高め、従業員満足度を高め、企業を発展させる。普遍のマネジメント…

見識と胆識

「人間が利口とか、おとなしいというようなことは枝葉末節であって、花がきれいとか、枝ぶりがよいということです。要は、根や幹が人間としてできているかどうかなのであります。人間は、いろんな経験から知識ができてくる。その単なる知識ならば大脳の末梢…

リーダーの使命

「偉丈とは方向を与えることだ」と言ったのは確かニーチェであるが、リーダーの使命は進むべき方向を明確に指し示すことだ。流れの速い時代に20年、30年先のことはよめるはずもない。かつて首相をつとめた細川さんは熊本県知事に就任したとき、10年後…

リーダーの能力

「選択」の編集長をしていた飯塚昭男さんは、指導期のリーダに求められる能力として、未来創造能力、問題分析能力、人間関係能力の3つの資質を挙げている。その内容とバランスは時代によって変質を迫られるが、新しい価値を作り上げていく未来創造能力を中…

期待値 

つらいときには、期待値を下げることだ。一日で、何か一つでもよかったと思えるようなことがあれば、どんな些細なことであっても良しとする。「自己実現」はマズローの欲求五段階説でも最上位なのだから、それは求めず、身の安全から始めて、基本的には「あ…

風が吹くまで

もともとの出典は失念したが、将棋の中原誠さんが名人位を奪われ、無冠になったとき、「風車、風が吹くまで昼寝かな」の句に救われたという。失意泰然、あまりいい境遇に居ないときには、腐っていないで、次の風が吹くまで待つような余裕がないといけないの…

あせらず、あきらめず

将棋の谷川浩司さんの言葉である。至言であると思っている。あせる、のは勝てそうな将棋を早く決めてしまおうとしてミスをしてしまう。あきらめる、は負けそうな将棋なので早く投げてしまう。どちらも早く終わらそうというところが共通している。本当にいい…

芝浜

前に仕事がつらかったとき、どん底から立ち直りかけた時に胸にしみたのが柳家小三治の演った「芝浜」だった。魚屋の仕事がいやでいやでしょうがなかった主人公が、心を入れ替えて働きだしてからは同じ仕事がおもしろくなり、工夫をするようになり、それにと…

総帥の資質

「人心を統一し、敵に向かって志気を高め、いささかの敗北心理も持たせないというのが、国家と国民が軍隊統率者に期待し、要求しているところの資質であり、行動である。作戦のごときは、ときには参謀まかせでもいい。(中略)軍隊から集団恐怖や妄想や敗戦…

すぐれた戦略

「すぐれた戦略戦術というものは、いわば算術程度のもので、素人が十分に理解できるような簡明さを持っている。逆にいえば玄人だけに理解できるような哲学じみた晦渋な戦略戦術はまれにしか存在しないし、また存在しえても、それは敗北側のそれでしかない。…

初対面の相手に

普通なら取材する相手には、業界の専門的な話や個人の過去の話を披露し、いかに自分が相手に興味があるかアピールしようとするだろう。しかし、竹村健一さんは(予備取材はした上で)、たとえばボクシングの世界選手権を見た話をする、あるいは別の業界の話…

過去のこだわりを捨てる法

いちばんの早道は、口に出さないこと。誰にも言わないようにすると良い。他人にしゃべればしゃべるほど、受験勉強で声を出して暗記するのと同じように、深く自分の記憶の中に残っていく。その上、他人に話せばせっかく自分が忘れることができたことも、話し…

ひらめきのある人

「前任者と同じような仕事を同じようにやっていたのでは進歩はない。進歩を望む人なら、前任者の仕事のやり方をひと工夫もふた工夫もして変えている。それが「ひらめき」である。ひらめきは平素の努力の中から産まれる。他の人たちより、何倍も何十倍も努力…

構造改革(笑い話)

上司「構造改革をやるぞ!」部下「はい!」上司「では、まず自分の業務の中でゼロ、半分、2倍にするものを理由をつけてA4一枚でリストをつくれ、評価基準を明らかにするんだぞ。いかに業務改善をするべきかの会議を三時間くらいかけてやるから皆の時間を調…

教育かビジネスか

非公式にではあるが、貴君を今般新設される学校の教授職に推薦したいがどうか、というお話を頂いた。ありがたいことである。(今勤めている会社でのキャリアに未来があると思っているので)丁重にお断りしたのだが、20年後であればあるいは受けていたかも…

牛丼はなぜ売れた

吉野屋は2001年8月に牛丼を400円から280円に値下げして、数で2倍売った。船井総研の小山社長はこう読んでいる。バブル期に今は大変だけど、先には給料も当然あがるから頑張ろうと決心して家を購入した層が、バブル崩壊で平均6万3000円あった残…

兆候はある

ボストンコンサルティングの堀紘一さんは、「5年後は読める」、という。それは、5年後に大きく現れるものは、すべて今の時点でその兆候が出てきているからだ、と。いきなり出てくるのではなく、注意深く観察していれば、その芽は必ず現段階で現れているの…

トレンドとファッズ

ブレーンリザーブ社のフェイス・ポップコーン会長は、トレンドは流行で大きく広いもの、ファッズは気まぐれとか一時的流行の意味で、線香花火のようなものだという。同時に、一時的流行にもトレンドの兆しを示しているケースがあると言う。「たとえば、ブル…

先見の不明

1995年に大前研一の一新塾というのに自費で行った。インターネットとNPOがテーマで、(実名を出して悪いが)牧野昇さんは、インターネットは町内掲示板にすぎず、今売れているものを見ても避妊用具など店頭で買いにくいものに限られているので、未来はな…

意識の変革

韓国のサムスン電子の李会長は93年、新しい企業文化を創り出すべく「新経営宣言」を打ち出し、仕事のやりかた、考え方、何から何まで根本から変えるよう社員に要求する。トップのメッセージは「女房と子供以外はすべて変えなさい」。もう一つが「七ー四運…