2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

上杉鷹山の打った手

米沢藩を受け継いだ上杉鷹山は、「大倹約令」を出して自ら質素な生活をし、その一方で米作以外の殖産興業に全力を挙げる。寒冷地に適した漆やコウゾ、桑、青ソなどの栽培を奨励し、「各100万本植栽計画」を打ち出す。これらを他藩に原料として売るのでは…

自律的な個人を育てる環境

「自己目的的パーソナリティ」とは、他人志向ではなく、自らの意思で行動し意思決定ができる自律的な個人であるという。海道昌宣さんはこの「自己目的的パーソナリティ」が育成されるためには、以下のような環境の家庭が必要だという。(1)子供が手近で明…

最終目標を最初に決定する

柳井正さん。「僕は、何かを実行しようと思ったら、最終的な目的や目標を最初に決定しない限り、行動は起こせないと考えている。これは、企業経営にもいえることだ。だから、僕はまず、『ユニクロを世界一のカジュアルチェーンにする』という最終的な目標を…

手綱をゆるめて

亡くなられた岩城宏之さんが帝王カラヤンから教わった指揮法についての教えに、「指揮はドライブじゃなくてキャリーだ」というのがあったという。ドライブというのは手綱を締めて、鞭をふるって、100%コントロールするというもの。馬は面白くないけれど…

最良の瞬間の出現

チクセントミハイはフロー状態=最良の瞬間を出現させることについて、次のように述べている。「一般に信じられていることとは逆に、われわれの生活の最良の瞬間は、受動的、受容的な状況でくつろいでいる時に現れるのではない。最良の瞬間は普通、困難では…

フロー状態を生む条件

フロー状態が生じやすい条件として、海道昌宣さんは四つを挙げる。(1)現在の能力を伸長させる挑戦や行為の機会を提供すること。(2)明確で手近な目標。一年先では遠すぎる。すぐ目の前にゴールを置くべきだ。有能な経営者は継続的に目の前に新たな目標…

高い能力で高度な挑戦

チクセントミハイのフローモデルでは、能力と挑戦を二軸にした四分図が描かれる。能力が低くて挑戦度も低い場合は「無関心(Apathy)」これは最悪。能力が低くて、挑戦度合いが高いと、「不安(Anxiety)」になる。これは分かる。例えば英語があんまりできな…

豊かさを紡ぎ出す羽根車

波頭亮さん。「日本の既成緩和や構造変換が約10年遅れてしまった中で、日本の新しい産業として構築化の可能性があるものはエンタテインメントだと思っていました。20世紀の産業は、効率性や利便性を柱に豊かさを追求してきた。しかし、80年代後半以降になる…

しつこく考える

波頭亮さん。「しつこく考える。こっちの尾根から登ってみたらどうなんだろうとか、あっちの崖よじ登ってみたらどうなんだろうか、と考えて、正しいものを探そうと努力をする。すべてのロジックの分かれ目、エラー、代替案を潰しながら、正しいことを探って…

市場に振り回されるか

花王の後藤卓也さん「フロッピーディスクは、我々が大事にしている、自分たちで何か新しいものを探してつかんでこようという世界ではなくて、後手に回らざるをえず、極論すれば下請け的な仕事の連続という状況になった。価格破壊も厳しく、赤字も膨らんでき…

希望は自分で作るもの

村上春樹さんの『これだけは村上さんに言っておこう』で、26歳・女性の質問に対する返事から。「ただメールを読んでいますと、あなたの問題点は、何もかもを一度に解決してしまおうというところにあるのではないかと、僕はふと思います。まず何かひとつだけ…

喜びの5つのレベル

海道昌宣さん。「喜び感は5つのレベルに分けることができる。レベル1は身体的な快楽であり、摂食や睡眠などである。これがないと生存が危うくなる。レベル2は否定的な感情、苦しみからの解放。レベル3は人間関係の喜びである。人間関係が良くなれば、自…

フロー状態と自尊感情

海道昌宣さんがチクセントミハイが提唱した「フロー理論」を紹介している。「フローとは仕事や趣味に集中し、没頭している時の状態である。最高に集中している時、人は周囲のものが目に入らなくなり、ただ一つのことだけ注視している。この時、行為と意識の…

社員が一番大事

サウスウエスト航空ハーバート・ケレハー会長「我が社は、社員をとても大事にする。もし誰かが『株主と顧客と社員と、どの人が一番大事か?』と聞くのなら、私は『社員』と答える。なぜか? お客が大事じゃないわけじゃない。でもお客さんは、常に正しくない…

成長へのギアチェンジ

安田隆二教授が、松下幸之助さんから教わったとして、こう述べておられた。「景気がよくなっているときは、そのピークに達する前に、『腹八分目』で慎重運転にして、ブレーキを掛ける。そこで逃すチャンスがあるかもしれないが、そのリスクは取る。そうして…

あと5分考えろ

飯田亮さん。「私はビジネスのデザインができるまでは人に相談しない。人に相談すると、自分のイメージが壊れてしまうからだ。年中、そのことばかり考え、一人で徹底的に沈思黙考する。脳がピークに達して、もう限界だというところで止めてはいけない。脳が…

春摘み茶と仙人の境地

中国唐代の詩人、廬同(ろどう)の「茶歌」の一節。「一杯目は喉と唇を潤し、二杯目で孤独を忘れ、三杯目で腹の中を探れば、五千冊の書物が身についている。四杯目で軽く汗をかき、日頃の不満が毛穴から出ていく。五杯目で肌と骨がきれいになり、六杯目で仙…

あらゆる情報を全員で共有

梅田望夫さん。「グーグルが目指すゴールは『抜群に優秀な連中を集め、創造的で自由な環境を用意する。ただし情報を徹底的に全員で共有した上で、小さな組織ユニットをたくさん作り、個々がスピード最重視で動き、結果として組織内で激しい競争を引き起こす…

仕事を遊び楽しむ

栗原知女さん。「ジョン・クリステンセンはパイクプレイス魚市場のなかに次の4つの「行動原理」を見いだしている。(1)仕事を楽しむ(プレイ)、(2)お客様を喜ばせる。(3)お客様に向き合う、(4)自分で態度を選ぶ。最初の、「仕事を楽しむ」とい…

世界的に有名になろう

栗原知女さん。「米国シアトルのパイクプレイス魚市場は、3K職場の典型であり、非常に険悪な雰囲気の職場だったが、職場を変えた。従業員全員がミーティングを繰り返す中で、ある時、『世界的に有名になってやろう!』という言葉が飛び出した。社長のヨコ…

かけ声と共に放り投げる

パイクプレイス魚市場は、3K職場の典型であったにもかからわず、観光名所となり、世界中の観光客が集まると栗原知女さんが紹介している。「その最大の見物は、『魚投げ』のパフォーマンスで、お客から注文を受けると、従業員がいかにも楽しそうにサケやカ…

志・信・画・動+楽

小林陽太郎さん。「米国ゼロックスの社長に成功の秘訣を聞かれた。分かりやすくABCDで説明した。まず、重要なのがAspiration(志)である。荒唐無稽ではない、志の高さが全てを決める。高い志を掲げたら、次はBelief(信)それを信じることであり、自信を…