2002-10-01から1ヶ月間の記事一覧

忙中閑あり

六中観の中にある「忙中閑あり」。私はこれを忙しい中でも暇を作ろう、だと思っていたが、真のくつろぎは忙しい中にはじめて得られる、ということでもあるらしい。宮部みゆきの「模倣犯」を水曜日朝の通勤電車で読み始めたのが間違いだった。結局、読むのを…

情報ないが故の感動

芸術の秋なので、よい映画なぞ見たいのだが、最近は事前に情報が入りすぎてストーリーがほとんど分かってしまい、どうもよろしくない。そこで、下手にインターネットなどに頼らず、友人に「お勧めは?」と聞き、ビデオ屋で裏面の解説も読まずに見ることにし…

創意工夫以前

食欲の秋なので、ケーキを焼いた。いつもいい加減にやっていてぺちゃんこのものしかできなかったのだが、分量やら、まぜる順番やら、温度やら、泡立ての最後二分を低速回転にするところまできちんとやると、なるほどちいとはふくらむ。何事も基本が大事で、…

変わり続けること

芸術の秋なので、谷川俊太郎さんの「新詩集を語る」というのに行った。いろいろと印象に残る話があったが、進行役の中国の詩人、ティエン・ユエンさんが、「谷川さんはこの年で変化を探索している。必ず新しいものを求めていくところがすばらしい」と言って…

絵の力 

最も好きな絵はと聞かれるとゴッホの「星月夜」ということになる。ニューヨーク近代美術館にあるこの絵をはじめて見たとき、何ともいえない不思議な感じがした。絵がエネルギーをもっているように感じたのである。以来、ポスターを部屋に貼ったりして飽きず…

目利きの難しさ

芸術の秋なので、兵庫県立美術館のゴッホ展に行って来た。日本の美術展は混みすぎで、しかも絵から至近距離で見過ぎだと思うのだがそれはさておいて、ゴッホは生前は絵が1枚しか売れなかったのだという。今、デジタルコンテンツに関係した仕事をしているの…

6000時間

将棋の米長邦雄さんは、自分はプロになるまでに10000時間は集中して将棋の勉強をしたと書いている。大学入る受験勉強が6000時間、司法試験も6000時間やれば射程距離だという。さすれば、仕事もある分野で集中して6000時間の鍛錬をすること…

スケジュール管理

かつては一週間のうち2日はスケジュール管理に費やしているではないか、とお叱りを受けたこともある私の仕事方法だが、なんのことはない、やりたくない仕事を後回しにしていただけなのだ。ありとあらゆるスケジュール管理方法を試し、自分でエクセルでソフ…

転職の年齢制限

畑山洋太郎さんによると、常に仮想演習をし、自分の守備範囲(自分のこなせる仕事のバラエティ)を増やしていけば、年齢が5歳増すごとに掌握可能な規模は最大で5倍ずつ増えるという。一方で、新たなことを吸収する能力は5歳ごとに半減するので、25歳か…

失敗学の法則

畑村洋太郎さんの講演を聴く機会があった。「失敗学のすすめ」というタイトルから、それほど期待はしていなかったのだが、なかなか「目ウロコ」の話であった。有名な「一件の事故の後ろに300のヒヤリあり」の「ハインリッヒの法則」などさまざまな法則を…

本を出版するには

個人的に、生きているうちに一冊ぐらいは自費出版ではなく自分の名前で本を出したいという思いがある。書く内容がなければどうしようもないが、自分にしか書けないようなネタがある場合は、企画書を作って、第一章ぐらいは書いて、出版社に売り込むのだとい…

ネットワークの価値

先週東京ガス・都市生活研究所長の西山昭彦さんにお会いする機会があった。「人間関係力をつける」「スーパー平社員」など多くの著書を持つ方だが、博士号をとられ、現在は法政大学で客員教授もされている。西山さんの著書の中で、人脈は五百人を超えると自…

直接会う効果

ある銀行の支店長さんが、「名のある人に直接会って話をすると、その効果は10年は持つ」といっておられた。メディアの発達した現在だが、ITは五感のうちの二感にすぎず、直接会うというのは五感を総動員するからだろう。たしかに直接あうと、その人は自…

夢なければ成果なし

「夢がない人に理想はなく、理想がなければ信念が生まれません。信念がなければ計画が立たず、計画がなければ当然実行はなく、成果もないからです」日経ビジネスに載っていた東京・メキシコ五輪重量挙げ金メダリスト三宅義信さんの言葉である。見事な五段論…

芸術は・・・

岡本太郎展に行った。「どうして芸術なんかやるのか。創らなければ、世界はあまりに退屈だから創るのだ」「惰性的な空気の死毒におかされないためにも、人間は創造しなければならない」。うーむ。ビジネスにおいても、芸術とは違いこそすれ、なにかしら創造…

見えて見えない

景色を見たとき、あそこに電線があって電信柱が立っているが、それが邪魔だ、あれさえなければ実にいい景色なのに、と人間は思いがちだが、それがいけない。電信柱があっても電線があっても、そんなもの全然目に入らないという「ものの見方」で接すれば、い…

人間の資質

「深沈厚重なるは、これ第一等の資質。磊落豪雄なるは、これ第二等の資質。聡明才弁なるは、これ第三等の資質。」呻吟語にあるこの言葉を噛みしめているところである。どうも自分の目指していたのは第三か、良くて第二までで、第一の資質に全く欠けているこ…