2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

最大の罪は不機嫌

柿内尚文さん「『人間の最大の罪は不機嫌である』これはゲーテの言葉です。不機嫌は、時間を奪います。不機嫌な時間は自分にとって幸福度の低い、イヤな時間だからです。また、不機嫌は周囲に伝染します。すると周りの人の時間も奪ってしまうので、不機嫌は…

幸福の時間

柿内尚文さん「今の幸せを選択すると得られるのが『幸福の時間』です。抽象的かもしれないですが、以下の5つの『感』が幸福につながる大事な要素です。①満足感、②充実感、③達成感、④快感、⑤安らぎ感。一方で、将来の目標達成のための選択をするのが『投資の…

トロッター・マトリックス

シーナ・アイエンガーさん。「そのプロセスを作るために、こんなことをやってみた。全工場の製造部門に、『君たちの工場が世界に誇れる点は何か?』と尋ねたんだ。たとえ製造部門全体が世界クラスでなくても、例えば在庫回転率や資金管理、人材活用など、ど…

ベスト・プラクティスの移殖

シーナ・アイエンガーさん。「こうしてロイド・トロッターは1970年にGE照明部門の現場修理技術者として働きはじめ、1990年にはGEインダストリアルのCEOとして、世界中の工場を統括していた。彼によれば、すべては単純な観察から始まったという。私が管轄の工…

情熱テスト

シーナ・アイエンガーさん。「あなたが今後にいつ、どんな情熱を持つかを前もって確実に知ることはできない。この人間に関する基本的事実を踏まえて、次の『情熱テスト』をやる。『これは自分が当面かなりの時間をかけて取り組みたい課題なのか?』という問…

創造性を刺激する空間

シーナ・アイエンガーさん。「創造性を刺激する空間について、2つのことが言える。第一に、気が散るものがなく、ひとりでじっくり考えられる場所があること。第二に、コーヒーメーカーや冷水機の周り、休憩所など、人と気軽に出会える場所があること。それ…

オフィス空間とアイデア

シーナ・アイエンガーさん。「グーグルが草創期に入居していた地味な物理的空間は、彼らのアイデアの質には何の影響もおよぼさなかった。ありふれた場所で創造的なアイデアが生まれた例はいくらでもある。グーグルは、『非日常的な』環境が右脳を活性化する…

ブレストは箱の中の思考

シーナ・アイエンガーさん。「ブレインストーミングとは要するに、部屋にいる人たちの直接の経験をもとに、アイデアを出すことだ。ひとことで言えば、『情報の洗い出しと共有』でしかない。あなたも『今すぐアイデアを出して!』と誰かに言われたら、すでに…

全員に発言の機会を

シーナ・アイエンガーさん。「オズボーンとBBDOは、ブレインストーミングを使って第二次世界大戦中のアメリカで軍備拡大の必要性を啓蒙する活動や、GE、クライスラー、アメリカン・タバコ、BFグッドリッチ、デュポンといった優良クライアントの広告キャンペ…

好奇心が強いこと

シーナ・アイエンガーさん。「研究では、多様な分野の創造的な人々に共通する人格特性が、たったひとつだけ特定されている。それは、好奇心が強いことだ。そして好奇心は、意識して身につけることができる。同じ事が、創造的な活動をやり遂げるのに必要な、…

深沈厚重なるは

豊田良平さん。「『呻吟語』の冒頭には、『深沈厚重なるは、是れ第一等の資質』とありますが、この深沈厚重なる人物になるためにはどうしたらいいかということを呂新吾先生が、いろんな角度から書かれたものと思います。『深沈厚重なるは、是れ第一等の資質…

安定志向に入っては

大八木弘明さん。「知らず知らずのうちに安定志向に入ってしまったような気がします。優勝できなかった13年のうち6~7年くらいは、朝練でも何でもマネージャーに行かせて、自分は現場に行かなかったり、グラウンドにいて遠くから眺めているだけだったり。…

『運』と『ツキ』は異なるもの

西田文郎さん。「すべからく成功者、一流といわれる人たちは運やツキを持っています。ただ、私は『運』と『ツキ』は異なるものだと思っているんです。『ツキ』というのは、チャンスを掴む能力ではないかなと。思いがけないラッキーが訪れて、それを活かした…

才能があっても

佐野俊二さん。「野球でも十年に一度の逸材と言われる選手が毎年のように出てくるじゃないですか。でも、その中のほとんどは一軍にも入れない、スターにもなれない。才能があっても努力しないからですよ。自分に才能があって、何をやってもピッとできてしま…

安住安楽が悪の根源

行徳哲男さん「キェルケゴールは裕福な家の育ちですが、父親が家政婦を手籠めにして産ませた子供でした。さらに、生まれながら脊椎の病気を煩い、屈折した青春時代を送りました。心配した父親は、彼をデンマーク郊外のジーランドという湖の畔に転地させまし…

なんとなく生きていないか

行徳哲男さん「キュルケゴールはなぜ嫌われたのか。毎週日曜日に教会の前でバラまいたビラのせいでした。デンマークは宗教国家ですから国が教会を建て、牧師は公務員扱いされます。彼はその国教を『瞬間』というビラで攻撃したのです、『あなたたちは月曜か…

既に全部備わっている

玄侑宗久さん「だから、毎日毎日、十分人生を楽しんだ、将来に貸しは残していないと言える状態にしていくべきじゃないかと思うんです。そう思うために禅では『知足』という言葉を使います。既に全部頂いて備わっているわけですからね。例えば何か怪我したら…

将来に貸しはない

玄侑宗久さん「では、見えない因果や縁起に対してどうするか。それは、今日なら今日、この一時間なら一時間で生まれて死ぬっていうふうに区切ってしまうことだと思うんです。独立した今日、独立した今であって、連続していないと考えるわけです。その考え方…

否定語の多い人は

渡辺尚さん。「仕事や人生に成功する人、失敗する人には驚くほど共通した点があることに気づきました。一つは会社や上司への愚痴、悪口、不平不満などマイナス言葉、否定語の多い人は人生でも仕事でも決してうまくいかないという点です。レールを外れ辞めざ…

『惜福』の工夫

幸田露伴さん。「幸福か、不幸かというのも、風が順風か逆風かと同じ。つまりは主観による判断で、どちらかに定まっているわけではありません。『幸福を得る人』と『そうでない人』を比べてみると、その間に微妙な行動の違いがあるようです。第一に、幸福に…

よい妄想の効用

永田勝太郎さん。「ヴィクトール・フランクル先生がアウシュビッツ収容所で家族全員を殺され、いつガス室へ行けと言われるかもしれない中を生き抜けたのは、基本的に楽観主義者だったから。アウシュビッツでチフスにかかった先生は高熱を発しました。今夜も…

練達は希望を生ず

加藤一二三さん。「私の場合には9年後に名人になり、願いが叶えられたわけですが、この9年が長いか短いかは私にはわかりません。中には神様に20 年も30年も願い続けていらっしゃる方もいます。願いがいつ叶えられるかは人間にはわからない。しかし神様はそ…

信仰は楽観を生む

加藤一二三さん。「でも、負けた直後に、近い将来にたぶん名人になれるだろうという予感がしたんです。どうしてそんなに楽観的になれるのか。キリスト教の信仰と関係があるのかもしれません。信仰をするということは、神様を認める、つまり人間を超える存在…

幸福は集合的な現象

内田由紀子さん。「繰り返し述べてきた考えの一つは、幸福は『ごく個人的』なものと考えられがちであるが、実は社会や文化の影響を大きく受ける、『集合的な現象』でもあるということである。文化や社会という環境のなかで学習され、伝達され、共有される『…