2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

満足を実現できる方程式

アーサー・ブルックスさん。「満足は実現できます。間違った方程式をすべて捨てて、次の方程式を使うのです。満足=持っているもの÷欲しいもの。満足とは、持っているものを欲しいもので割った値です。進化論(飢餓を避けるために、もっと欲しがり損失を怖れ…

古い3つの方程式

アーサー・ブルックスさん。「私たちの衝動も、永続する満足感が達成できそうにない理由も、次の3つの方程式で説明できます。満足=欲しいものを手に入れ続けること。成功=他人よりもたくさんのものを持ち続けること。失敗=持っているものが減ること。不…

歳をとると目標が障害に

アーサー・ブルックスさん。「ドーパミンの放出は、短期的な快楽を生み出します。でも長続きする満足感はもたらしません。人生の後半にさしかかっている場合は特にそうです。若い頃は、比較的所有物が少なく、見栄を張りたい時期でもあるので、世俗的な見返…

進化にまぎれこんだバグ

アーサー・ブルックスさん。「『増やしたい』という衝動以上に強力なのが、『減らしたくない』という抵抗感です。現代生活では、心身を消耗してまで5台の車やら5つの浴室を、もっと言えば5枚のシャツさえも、持つ意味はまったくありません。でも、単純に…

社会的比較は有害

アーサー・ブルックスさん。「言うまでもなく、社会的比較は愚かで有害な行為です。『隣人』と張り合う行為は、不安どころか鬱病の原因になることが明らかになっているのです。他人からうらやまれたときにほとばしる小さな優越感は、次の瞬間には、『もっと…

成功は相対的なもの

アーサー・ブルックスさん。「進化心理学によれば、『もっともっと』と際限なく求める私たちの傾向は、完璧に理解できます。有史以来ほとんどの期間は、大多数の人類が飢餓に瀕していました。『裕福な』原始人は余分な獣皮と矢じりをいくつか持っていました…

経営者の対話技術

川村秀樹さん。「対話技術として、まずは質問の枠にとらわれないこと。記者は「評価してください」「課題は何ですか」と聞いてくるが、fastにその言葉に反応するのではなく、報道させたい情報・引用させたい言葉を、取り組みたいこととして述べる。すなわち…

リバウンド効果を発揮

アーサー・ブルックスさん。「あの最初の一口に、あなたが快楽を覚える一方で、脳は均衡を破る急襲を感知し、侵入する薬物を中和することで反撃し、最初の感覚を復活させないようにします。さらに、ホメオスタシスはあらゆる娯楽物質に対しリバウンド効果を…

ホメオスタシス

アーサー・ブルックスさん。「私たちは、願望を満たして満足する方法は多少なりとも知っているのですが、その満足感を維持することがとてつもなく下手なのです。まるで、一つのものを長く楽しむことを、脳が阻止しているのではないかと思えるほどです。そし…

絶対に満足できない

アーサー・ブルックスさん。「ローリング・ストーンズの1965年のヒット曲『(I Can‘t Get No)Satisfaction(絶対に満足できない)』は時代を超える名曲ですが、その理由は音楽としてだけではなく、人生の真理が歌われていることにあります。私たちの『トカ…

世俗的な見返り

アーサー・ブルックスさん。「トマスも仏陀も、世俗的な見返りそのものが悪だと言っているわけではありません。むしろ、世俗的な見返りは使い方次第では大いに善になります。お金は社会を機能させ家族を養うのに欠かせません。権力は他者を支援し伸ばすため…

執着に対処する指針

アーサー・ブルックスさん。「俗事を放棄することではなく、俗事への執着を捨てることで苦しみからは解放される。極端な苦行も過度な快楽も避けた中道こそが目指す道であり、苦行と快楽はどちらも執着であるため不満に通じる。釈迦は仏陀になり、執着に対処…

神の代用品

アーサー・ブルックスさん。「トマス・アクィナスに言わせれば、世俗の道を選ぶ人は、『神の代用品』を選ぶ人です。その偶像は、偶像崇拝者をモノ化するだけで、偶像崇拝者の幸福願望を満たすことは決してありません。トマスが挙げたありがちな偶像とは、お…

小さな目的に溺れない

武田双雲さん。「僕達は日常生活の中でついつい大きな目標を忘れがちになります。大きな目的や中ぐらいの目的を忘れない人は、小さな目的に溺れないものです。でも、そこが見えなくなっていると、小さな目的や目の前の出来事に振り回されて機嫌をどんどん悪…

自分が上機嫌で

武田双雲さん。「日々の生活は、自分の思い通りにならないことが多いものです。しかし、上機嫌力を鍛えていけば、それらを乗り越える力をつけることができるようになります。上機嫌の時間を少しずつ延ばしていく。一日のうちで、上機嫌でいる時間をこれまで…

上機嫌力を鍛える

武田双雲さん。「大人の世界は、つまらなそうで、とても疲れ切っているように感じられました。このような生活のなかで、仕事で成功する、何かで名声を得るなどよりも、人生で大切なのは機嫌をよくしていくこと、いいかえれば上機嫌比率を上げていくことこそ…

上機嫌比率

武田双雲さん。「僕が考える上機嫌というのは、ただ楽しければいいだけの刹那主義や、単にハイな状態ということではありません。僕がいう上機嫌とは、かぎりなく深い喜びに向かって行くプロセスといえるようなものです。上機嫌比率が10割の状態を完全な上機…

バケットリストの罠

アーサー・ブルックスさん。「手に入れるもの、所有するもの、やることを延々と増やし続けることで幸福になろうとする戦略には、名前があります。『バケットリスト』です。バケットリストとは、死ぬまでに見たいもの、やりたいこと、手に入れたいものをすべ…

地位財では幸福になれない

アーサー・ブルックスさん。「完璧主義者は、『自分は他者より高い能力と理想を持っていて、より高い成果を上げられる』と考えています。その通りであることも多い。そうやって他者と比較し、優位だと思えばつかの間安心できますが、すぐに、落ちこぼれたら…

プライド(慢)は罪

アーサー・ブルックスさん。「自己モノ化の根底には、プライドの問題が存在します。現代社会では、プライドは賞賛を示す言葉として使われています。しかし、プライドという言葉がそのような意味合いで使われるようになったのは比較的最近のことです。ほぼす…

自己のモノ化

アーサー・ブルックスさん。「マルクスの『労働者として人をモノ化すると幸福が損なわれる』という指摘は、的確だと思います。一方モノ化する側とモノ化される側が同一人物となるのが、いわゆる『自己モノ化』です。自己モノ化をすると、自尊心も人生の満足…

『奇跡のノート』を作る

ステファノス・クセナキスさん。「このノートは、喜びの記録、あるいは、感謝のリストと呼んでもいい。ぼくは感じのいいノートを買って、その日にあったすばらしいことを書き留めることにした。最初はひと苦労だった。そのうち、僕も少しずつ心を開くように…

キケロの3つの信念

アーサー・ブルックスさん。「キケロは歳を取ってからの生き方について3つの信念を抱いていました。第一に、ぐうたらせずに、奉仕に専念すべきであること。第二に、晩年に恵まれる最大の強みは知恵であり、学習と思考から生み出す世界観によって、他者を豊…

晩年には指導に回る

アーサー・ブルックスさん。「晩年に入ったら指導に回るという考え方は、古今東西の偉大な知恵文学に見られるテーマです。オイゲン・ヘリゲルの『弓と禅』では、弓道の老師が次のように言っています。『燃えるろうそくで他者のろうそくに火を灯すのと同じよ…

キャリアを再設計

アーサー・ブルックスさん。「流動性知能だけを頼りにキャリアを積んでいれば、かなり早期にピークと落ち込みを迎えますが、結晶性知能の必要なキャリアを積んでいるか、もっと生かせるようにキャリアを再設計できれば、ピークが遅れるかわりに落ち込みの時…

結晶性知能

アーサー・ブルックスさん。「加齢による流動性知能の低下は、避けられません。でも、知能は流動性知能だけではありません。『結晶性知能』も存在します。結晶性知能とは、過去に学んだ知識の蓄えを活用する能力です。結晶性知能は知識の蓄えに依存するため…

流動性知能

アーサー・ブルックスさん。「1971年、キャッテルは『人には2種類の知能が備わっているものの、各知能がピークを迎える時期は異なる』と提唱しました。うち1つ目の知能が、『流動性知能』です。キャッテルの定義では、推論力、柔軟な思考力、目新しい問題…

落ち込みにどう対応

アーサー・ブルックスさん。「ストライパー仲間のあなたに、結論をお伝えしましょう。あなたは懸命に働いてうらやましいほどのスキルを手に入れ、その道で成功したわけですが、そのスキルは、早ければ30代、遅くとも50代前半には大幅に落ち込みます。ではそ…

ドライヤー理論

武田双雲さん。「濡れた髪の毛を乾かす時、『早く乾け~』と思いつつ、ドライヤーを動かしている方も少なくないのではないのでしょうか。これは、『髪の毛が乾いている未来』に意識が向いている状態です。その未来が早く欲しいから、せかせか忙しくドライヤ…

『丁寧道』の真髄

武田双雲さん。「『丁寧道』によって何をするのかといえば、行為としては『五感をフル稼働して目の前の物事を味わう』。言い換えれば、『いま、このとき』を味わって生きるということ。つまり、未来にばかり向きがちな自分の目を、少しでも『いま、このとき…