才能や技量に差はない

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斉須政雄さん。「ぼくが見て来た範囲で言いますと、若い時の才能や技量には、あんまり差はないからなのです。結局、才能をどれだけ振り回してみても、あまり意味がないと思う。才能はそれを操縦する生き方があってのものですし、生きる姿勢が多くのものを生むからです。点を線にしていくような生き方といいますか。才能というものの一番のサポーターは、時間と生き方だと思う。才能だけではだめだと思うのは『時間や生き方なしでは、やりたいことの最後まで辿りつかない』と感じているからです。仕事にあった生き方を持続できるかできないかが、才能の開花を決めるように思います。生き方は才能が発芽する為のバリアのようなものでしょう。どういう意識で道のりを辿ってきたか、それによって与えられるご褒美が、成就する夢なのだろうと思います」是。

ひとつの優れた特性で勝負

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斉須政雄さん。「先生から与えられた基礎はいつでも使えるわけではないのです。窮地に陥って、生みださなければならない時を切り抜けてこそ、料理は磨かれていく。学校で教わる基礎はどこでも通用する。でも、どこでも通用するものって、評価はされないのです。個性ではないものだから、オリジナルな仕事だとは見做されない。お客さんから、『あれではなく、これをぜひ食べたい』と思って貰えるには、人と同じ能力を持っているだけでは足りない。ひとつの優れた特性で勝負をする人の方が、何でもできる人よりも商品価値がある。あれもこれもこなせるというのは、平均から脱することのできないつまらなさでもあるからです。あれもこれもはできなけれど、これはできるよ、という料理の作り方をするほうが、お客さんは欲しがってくれるでしょう」個性。

わかっている人

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斉須政雄さん。「わかっている人は、『一般的な合格点』のような料理の作り方をしない。一般的な料理のマニュアルに従った作り方から言えば、ちょっと足りないことやちょっと出過ぎたようなことを、時と場合によって、素材の様子によって使い分ける。そういった微調整ができることが、料理人の能力の重要な部分だとぼくは思う。料理はそういう微細な差を重ねた極致のようなものだから、同じような操作をしてもまったく違った結果になっていく。調整した方がいい所を、マニュアルからはずれて過不足なく補えるのが、わかっている人なんですね。それぞれの人は、修行時代からの味つけの失敗と成功の積み重ねの中で、微調整をしていきます。気の遠くなるほどの量の操作が体にしみついているかどうかが、センスという言葉で表される結果の差になってくる」センス。

清潔度は貯金できない

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斉須政雄さん。「掃除をすることは、料理人としての誇りを保つための最低条件であると考えています。汚い環境では、最後まで邁進するパワーすら出てこないと思う。そして、絶えず汚い環境で育ってしまえば、後々にクリアな環境になじむこともできない。そして、清潔度は毎日やらないと保たれないものだから、貯金しておけない。愛情や信頼と同じですね。その意味でも料理を毎日やり続ける姿勢にとても近いのです。だけど、毎日やるという以外にはないのです。汚す速度よりも磨く速度を上げていけば汚れないというだけですね。掃除をとても大事にしているので、ディズニーランドのように、『お客さんが園内を汚してくれれば、それだけ仕事が増えるのだ』と思いながら仕事を楽しんでいる環境を、すばらしいなぁと思います」職場でも掃除を基本としたい。

不安は未来の遠さにある

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鈴木祐さん。「『現代の不安における遺伝のミスマッチとは?』の問いは、言い換えれば、『私たちは何にそこまでおびえているのか?』ということでもあります。不安定な仕事、体調の衰え、金銭的な問題など、一見ばらばらに思える不安の原因には、どのような共通項があるのでしょうか? その答えは、ひとことで言えば、『未来の遠さ』です。人類に備わった『不安』は、あくまで目の前に迫った危険への対策をうながすためのシステムです。いまの瞬間よりも時間軸が未来にある危険に対しては、そもそもプログラムが対応していません。その結果として、遠いアラームの誤作動が引き起こされるわけです。いったんこうなると、やがてアラームの誤作動は常態化し、自分が何におびえているのかすらわからなくなってしまいます。」『ぼんやりとした不安』の正体は。

不安は未来の遠さにある

鈴木祐さん。「『現代の不安における遺伝のミスマッチとは?』の問いは、言い換えれば、『私たちは何にそこまでおびえているのか?』ということでもあります。不安定な仕事、体調の衰え、金銭的な問題など、一見ばらばらに思える不安の原因には、どのような共通項があるのでしょうか? その答えは、ひとことで言えば、『未来の遠さ』です。人類に備わった『不安』は、あくまで目の前に迫った危険への対策をうながすためのシステムです。いまの瞬間よりも時間軸が未来にある危険に対しては、そもそもプログラムが対応していません。その結果として、遠いアラームの誤作動が引き起こされるわけです。いったんこうなると、やがてアラームの誤作動は常態化し、自分が何におびえているのかすらわからなくなってしまいます。」『ぼんやりとした不安』の正体は。

ストレスホルモン

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鈴木祐さん。「締め切りの近い仕事を先延ばしにしていたとしましょう。なんとなくネットで時間をつぶしている間にも頭の隅には仕事のプレッシャーがこびりついており、あなたの感情システムは徐々に「脅威」モードに切り替わっていきます。ほどなく、脳の原始的なエリア(扁桃体)が騒ぎ始め、内分泌系に対策を取るように指示。これを受けた内分泌系は体の各所にシグナルを送り、アドレナリン、コルチゾール、ACTHといったストレスホルモンを吐き出させます。これらのホルモンは、いずれも体を戦闘態勢にするスイッチです。仕事を先延ばしにしていると、パニックを起こした脳はコルチゾールを増やすように指示を出し続け、少しずつ私達の体はストレスホルモンに慣れてしまいます。覚醒剤の常習者に似たような状態です。事態は一気に悪化していきます」持たず。