2003-01-01から1年間の記事一覧

楽園の条件

ルネサンスの頃の庭には楽園の条件3つが揃っていたという。一つ目は、健康で、豊かな果実を生む果樹園があった。二つ目は知性の向上で、考えるための散策の小道と、討論をするためのベンチがあった。ギリシャなどでは政治の論争もパーク(庭)で行われたと…

楽園はどこにある

中島らもさんの本に「楽園は存在する。いま、ここがすなわち楽園なのだ。我々に必要なのは、それに気づくことだけである」という考え方が紹介されている。古代のマヤ民族には「現世ー楽園置換装置」というべきものがあったそうだ。それは窓はなく、小さな穴…

金銭欲と創る人

中島らもさんがこう書いている。「自分の金銭に対する欲望が薄いのは、自分が「ものを創るタイプ」の人間だからなのではないか。(中略)お金を得る、得たお金でレディメイドの物を買う。そういうことに欲望がいかないのは、「買う側」でも「売る側」でもな…

変化への適応

竹内均さんによると、どんな世になっても大丈夫なタイプの人間の条件は、第一に、広い範囲のことに好奇心と興味を持ち、雑学に長けていること。第二に、誠実で豊かな人間関係を育てられる能力があること、第三に、イメージ豊かな人間であること、であるとい…

建て直しの方策

スイスの時計メーカー・ゼニスのティエリー・ナタフ社長は、「眠れる獅子」であった同社の建て直しにあたって、①ゼニスとは何かという問いかけを一切の妥協なく突き詰めること(自社の現状把握)。②競合関係や時計産業全体を見渡して未来図を描く。③既存の技…

仕事こそ人生の喜び

アレクサンダー大王は、「快楽を追い求める生活ほどいやしいものはなく、仕事にあけくれる生活ほど尊いものはない」と言っているし、三井財閥の創始者、三井高利は「昼夜商の道に油断して工夫致して候えば、その規模一日一日に、商売の工面よく成り候、これ…

六つの芸術

六つの芸術というのがあるらしい。出典は不明だが、①舞踏・演劇、②音楽、③詩・文学、④建築、⑤彫刻、⑥絵画だという。これに、⑦映画(第七芸術)が加わり、マンガが第八芸術だという人もいる。普通の我々の芸術という概念からすると、④の建築というのがちょっ…

二つ目の同窓会

大学院の在阪組同窓会があって4人が集まった。高校は卒業20年だったが、こちらは卒業10年である。たわいのない話題で盛り上がり、久しぶりに飲んで笑った。同年齢で常務執行役員になって羽振りのよいのがいたりもするのだが、そこは人は人、我は我。それにし…

睡眠時間 

皆さんご存じの通り、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、1周期が90分だそうだ。夢を見ないノンレム睡眠が大事で、それは最初の周期の眠りが最も深く、だんだん浅くなっていくという。ナポレオンが3時間睡眠(+時間があれば短い昼寝)だったらしい…

趣味を広げる

樋口廣太郎さん続き。「個人生活でいえば、30代の時期は趣味を広げていかなければならない。なぜ30代で趣味を、というと、このころは教養を磨き上げる良い時期だと思うからだ。50代、60代につないでいく趣味というのは30代で決まると考えている。…

35歳まで

樋口廣太郎さんは、「35歳までにサラリーマンの評価はある程度決ってしまうものである。それまでに、自分のやるものを見つけられなかった人は、たいがい前線から脱落してしまう」という。樋口さんが35歳の頃には、「自分の夢、自分のやりたいことははっ…

あなたと会って

アサヒビールの樋口さんは、山本社長(当時)から、「あなたと会って、今日でちょうど一年が経ちましたね。また近々あいたいですね」と書かれた葉書を貰ったことがあったという。今ならさしずめメールであろうが、こういう殺し文句のようなものをマメに出せ…

第三の眼

民話などで、片方の眼を何かでふさいでいるのでどうしたのかと問うと、それをはずすとあまりに見えすぎるので、というような話がある。あるいは第三の眼があり、ふだんは隠しているが出すとものすごい能力を発揮する、など。本来の潜在能力はすごいのだが、…

カキと饅頭 

「地域デジタルアーカイブ全国大会」というので広島の宮島に行ってきた。宮島に行ったのは小学校以来であった。ネットで評判の良かった店で焼きカキを食した。うまし。小さな店で、ちょうどその日から店をあけたのだという。ちょっと奥まった店でもみじまん…

リーダーの資質

中谷巌さんは、リーダーの資質として、①「志」を持っているということ。②社会や組織の大きな流れに関心を持ち、それに基づく明確なビジョンを持つこと。(関心の領域はできるだけ広いことが望ましい)、③アカウンタビリティ(説明能力)があること。④コミット…

好奇心が教養を育む

中谷巌さん講演から。腹を割って話せるようになると、欧米の経営者は日本のビジネスマンは「退屈」だという。欧米では、ビジネス以外の雑談の中で人間力を試される。中谷さんによれば、これは自分の事、目前のビジネスにしか関心がないためで、当然相手にと…

モジュール化の波

中谷巌さんの講演を聞きにいった。日本の強さは長期的、継続的な関係による企業内の情報処理が効率的であったことによる。しかしながら、85年あたりを境として、キャッチアッププロセスの終焉、グローバル化の進展、IT革命により、米企業も安いコストで…

贈り物の極意

お祝いを贈るとき、2000円の予算だったら何を選ぶか。「贈り物は相手に心が通じるものでなければいけない。相手の趣味もある。だが、一番大事なことは、相手が使いたいものでなければいけない。2000円で買える最高の品物を贈りなさい。つまり、20…

デフレ時代の楽しみ 

朝、去年の自治会のバザーで500円で手に入れたエスプレッソマシーンでカプチーノを入れ、フリーマーケットで入手のフリスビー(10円)とブーメラン(20円)で子供達と遊び、夕食後には今年の自治会のバザーでただで譲って貰ったエアホッケーゲームで家…

カンを養う

「10年間社長として陣頭指揮して思うことは、トップには『カンと勘定』が必須だということです。勘定とはカネを儲けることができるかどうかであり、カンとは混沌とした経営環境の中でいかに自社に適合した事業を展開できるかどうかを判断する力です。その…

彼我の差

「仕事の傍ら、財務、鉄鋼、エネルギーなど、商社ビジネスに関連するあらゆる分野の専門書を読みあさった。チャイの自宅の本棚には、金融からエレクトロニクスまで、幅広い分野の専門書が並び、オフィスのデスクの上には、日米両国の新聞、雑誌が崩れんばか…

委任と責任

ソニー出井さんのインタビューから。「久多良木さんがソニーの中で大きくはじけるには、SCEの枠を超えて、ソニーという大きな舞台で人に仕事を任せ、自分が直接にコントロールできないことに関しても、責任を取らなければなりません。これができるかでき…

厳しさがチャンスを与える

ジャズピアニスト秋吉敏子さんの言葉。「私はたぶん世界で一番遅い作曲家だ。それでもあきらめないで懸命に考えれば満足のいく曲ができるという信念がある。『自分に厳しすぎる』とよく言われるが、自分に厳しくすることは自分にチャンスを与えること。厳し…

花実相兼

紀貫之が「花実相兼」ということを言っているという。花は表現、実は内容。芸術において、内容と表現方法が兼ね備わっている状態であるらしい。同じような優れた力量とバランスを持っているべし、ということであろうと思う。ビジネスで言えば、実はビジネス…

左遷の哲学

将棋の中原誠さんは、無冠に落ちた時に『左遷の哲学』という本を読んで二つの大きな教訓を得た。「そのひとつは、自分なりにプライドを持ちながらチャンスを待つことであり、その二はふだんの勉強をおこたるな、でなければチャンスが訪れても捕まえることが…

芸術の三割理論  

期待していた大植英次指揮大阪フィルのブラームスの二番だったが、残念ながら(第四楽章はともかくとして)個人的にはあまり良くなかった。管楽器がどうもしっくりこない。森毅さんが歌舞伎などの出し物は三割よければ良しとせよ、と言っていたがこれは至言…

読書の秋 

川上弘美さんの『光ってみえるもの、あれは』を読んだ。うまいなぁ。宮部みゆきさんの『ブレイブ・ストーリー』も楽しめた。宮部さんは高校の同級生の編集者には「スティーブン・キングのパクリもある」と評判がわるいのだが、筆力としてはやはりなかなかだ…

映画の秋

遅ればせながら、劇場で「めぐりあう時間たち」を観た。いやあ、良かったですねえ。ビデオで観た中で最近のヒットはこれまた遅ればせながら「ニュー・シネマ・パラダイス」であります。ところで、映画のタイトルの映画の中での登場の仕方というか、からめ方…

ハピネス

六本木ヒルズの森美術館開館記念展「ハピネス:アートに観る幸福への鍵」を観てきた。通常は「ゴッホ展」など画家ごとやせいぜい「印象派展」など同じ傾向のものを集めた美術展に慣れた身にとって、今回の展覧会は刺激的で面白く、キュレーターの力量という…

急がば回れ

ミシュランのレストランガイドというのがあるが、あれはタイヤメーカーのミシュランの戦略で、パリから離れた郊外のレストランを意識的に取り上げて足を運んで貰う(そうするとタイヤがすり減る)という遠謀を秘めたものだったそうだ。関西では、私鉄連合が…