2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

大局的な戦略(2)

神戸大学の三品和広助教授つづき。「経営の文脈でいえば、どういう事業が収益を生むのか、組織や人はどう動くのか、事業環境はどう変わっていくのかといった、こういう事業観、組織観、人間観、技術観、市場観、歴史観が大切になるのであろう。こういう世界…

大局的な戦略(1)

神戸大学の三品和広助教授は、戦略とは非常に息の長い企てだと考えていると述べている。本当の戦略とは、合議や予測、そして長期を超越するところ、すなわち通常の知的推論の範囲を超える次元にあるのではないだろうか、と。「大局判断としての戦略を間違え…

ナレッジ・マネジメント

タシット・ナレッジ社のデビット・ギルモア社長はハーバードビジネスレビューの中で、「ナレッジ・マネジメントは公表型より仲介型が正しい」と書いている。社内のあらゆる知識や情報を吸い上げようとする公表型のものは機能するはずはない、情報を隠そうと…

経営者の勘

中谷巌さんの言葉。「優秀な経営者は、決まって勘が鋭い。それは、常に事業について真剣に悩み、生きるか死ぬかの緊迫した時間の過ごし方をしているからです。だからこそ、人が驚くような決断を下し、チャンスをビジネス化することができるのです。逆説的な…

運のよい人

ある学者が調査をしたところ、「運のよい人生」を送っている人は、思考方法に特徴があり、以下の四つの基本原則に従っているという。(1)機会を最大限有効活用する。(2)直感に従って行動する。(3)幸運に恵まれることを“期待”する。(4)悪運に見舞…

ビジネスのデザイン

セコムの飯田亮さん。「経営者のリーダーシップとは、自らリスクを引き受けて決断するということですが、会社をこうする、事業はこれで勝負するというデザインを行うことも経営者の使命です。私はビジネスのデザインは経営者にしかできない特権であり、経営…

弛まざる鍛錬

「一日怠れば己が知る。二日怠れば他人が知る。三日怠れば大衆が知る」という言葉があって、大学のクラブの先輩がプリントアウトして下さった。一旦習得した技術も、怠れば衰える。合気道の技もそうだろうし、英語でも、仕事の能力も、そうなのだろう。仕事…

一隅を照らす

比叡山を開かれた伝教大師・最澄の言葉に「径寸(けいすん)十枚これ国宝に非ず、一隅を照らすこれ則ち国宝なり」というのがある。「径寸」は金銀財宝のこと、「一隅」とは今自分のいるその場所のことを指すという。中学の校長先生から教わったので、懐中電…

本当にえらい人とは

安岡正篤さん。「ほんとうにえらいというのは、性質がまっすぐで義を好み、言辞の内実もわかれば、容貌によってもよく人を観ぬき、思慮があって謙譲な、どこにあっても人に聞こえるような人物のことである。」自分からオレはこういうことができてえらいんだ…

好きこそものの

中谷巌さんが「よくプロというと『スキル(技術)を磨き上げた人物』とイコールでとらえられることがあります。しかし本物のプロとは、『自分のエネルギー源を発見し、それに打ち込むことが楽しくて仕方がないという存在である』と私は考えています。」と言…

ウチナーの映画

中江裕司監督の映画「ホテル・ハイビスカス」を観に行った。沖縄を舞台にした映画である。京都出身沖縄在住の中江監督には沖縄の飲み屋でお話を伺ったことや、制作をしたイエス・ビジョンズ社長で吉本興業チーフプロデューサーの竹中功さんとは結婚式で隣の…

ブランディング

福助の社長になった藤巻幸夫氏はこう言う。「商品は、商品の力だけでなく、売り場での見せ方、宣伝広告、販売員の4つがうまくかみ合って売れるもの。たとえば1本120円のコーラを高級ホテルで800円で売っていても誰も文句を言わないのは、顧客が商品…

顧客の創造を手際よく

経営学者のピーター・ドラッカーは、経営とは「顧客の創造を手際よくやることだ」と言っている、と浜田広リコー会長は言う。「リコーは売上がありながら、営業赤字を出してしまった。これは、「手際よく」ということが下手だったということです。例えて言え…

カフェの基礎知識

待ち合わせまでの空き時間が15分あったので、カフェに飛び込んだ。カブチーノ一杯250円也。カフェ・ラテとカプチーノの違いがよく分からなかったので店員さんに聞くと、両方ともイタリア語で、カフェ・ラテはエスプレッソとスチームドミルクのミルクを…

徳は才の師なり

樋口廣太郎さん。「徳と才はもともと違っているのに、世の中の人はこれを区別することができず、おしなべて賢人だという。これが人を見損なう原因である。徳は心がまっすぐでバランスの取れた能力のことをいい、才は頭が切れ、精神が逞しいことを言う。才こ…

あとみよそわか

幸田文に「あとみよそわか」という短文がある。中学の時、校長先生が、プリントを配り、幸田露伴が娘の文に教えたこのことばを教えてくれた。漢字では、「後見蘇波科訶」と書く呪文で、「あとを見よ」を経文らしくいう語。「席を立つとき、忘れ物などしない…

悩みを取り除く

樋口廣太郎さんは、旧住友銀行時代、海外担当の役員になったときに「困っていることを三ついいなさい」と海外駐在員たちの悩みを聞いて回ったという。「三つというのは特別な意味があるわけではない。誰だって三つくらいは悩みがあるだろうと思ったからであ…

指導者のコミュニケーション

キヤノン御手洗社長についての週刊ダイヤモンドの記事。「御手洗も、朝6時50分に出社し、毎日8時からの朝会で役員と話す。一年に2回は全事業所・工場を歩き、社員の声に耳を傾ける。自分の声が直接伝わらなければ、社員が本気にならないことを知り尽く…

キーワードは「心」?

2004年のキーワードは何だろう。植草一秀さんは『「心」、「体」、「自然」という「新・三種の神器」を扱う高付加価値ビジネスには大きなチャンスが訪れるであろう』と書いていた。アーティスト・ハウスの河村光庸社長は、今年のキーワードは「脳」とか…