誇りを得る働きを

藤沢武夫さん。「生産企業は生産企業なんですから、為替差益なんかで金儲けをしちゃいけない。だから、私は本業以外のもので金儲けをしてはいけないという原則を、本田技研でつくってしまったのです。本田技研は本業で金儲けをする。もっと金儲けをしたかったら、パチンコ屋でもやりゃあいいんだ、というのが私の経営理論なんです。生産企業では、つくっている商品で儲けているということで、技術者にしても、現場の人たちにしても誇りを持つことが出来る。おれたちが一生懸命働いているから会社が成り立っているんだということです。物をつくる会社に働いている物をつくる人たちは、自分たちの働きが、あるひとつの知恵による稼ぎよりも劣ったものでしかないと思った時に、寂しさを感じて、情熱を失ってしまうだろうと思う。」製造業はそうでなければ。