承は起の説明

近藤康太郎さん。「承は、起の説明です。丁寧にいきましょう。起の数行で、のけぞらせているわけですよね。そこに続く承では、この原稿でなにを語ろうとしているのか、簡潔に説明しなければなりません。だれが、いつ、どこで、なにをしたのか。時、場所、登場人物、出来事の概要を説明してしまう。5W1Hといいます。これがわかればいいんです。これで終わりです。いや、ほんとうに。新聞や雑誌の記事は、これで終わります。ジャーナリズムとはそういうものです。ジャーナルはもともと日報という意味です。5W1Hが入っていればいい。新聞や雑誌は、たとえ長い企画記事であっても、承で終わっているものがほとんどです。ただ現実問題として、5W1Hの事実だけを淡々と述べる文章に、値段がつくことは、どうやら今後、起こりそうにない」その先に向け。