初対面の相手に

普通なら取材する相手には、業界の専門的な話や個人の過去の話を披露し、いかに自分が相手に興味があるかアピールしようとするだろう。しかし、竹村健一さんは(予備取材はした上で)、たとえばボクシングの世界選手権を見た話をする、あるいは別の業界の話を熱っぽく語る。そうすれば、相手は自分の知らない世界のことを聞けるのだから話の中に引込まれてくる。そうして得した気分になるのだという。そういった気分にある相手にその業界の話をしてもらうと、必ずこちらに負けないように熱心に話してくれるという。