親分、大変だぁ

防衛大学の長嶺元教授は、「非常事態における第一報は、銭形平次の例のがらっパチ、あれが『親分、大変だぁ』と飛び込んで来るでしょう。あれです、あれが大切なんですなぁ。何か大変なことが起こっているということが分かるだけでも第一報として値打ちがあるんです」という。あとは身構えをして第二報を待てばいいというご意見である。修羅場における情報は、絶対に「巧遅」よりは「拙速」でいいから迅速に報告させるよう、日頃から訓練しておくことが望ましい、と佐々淳行さんも言う。狼少年にならぬよう、かといって遅過ぎもせぬように、大変だぁ、を誰にどう報告するべきか。