一隅を照らす

比叡山を開かれた伝教大師最澄の言葉に「径寸(けいすん)十枚これ国宝に非ず、一隅を照らすこれ則ち国宝なり」というのがある。「径寸」は金銀財宝のこと、「一隅」とは今自分のいるその場所のことを指すという。中学の校長先生から教わったので、懐中電灯で部屋の隅を照らし、「一隅を照らす!」などと皆でやっていたものだ。今自分が置かれたその場所で、その持ち場で、精一杯努力することが、会社の宝に、社会の宝に繋がると信じて、いざ一隅を照らさむ。