大局的な戦略(2)

神戸大学三品和広助教授つづき。「経営の文脈でいえば、どういう事業が収益を生むのか、組織や人はどう動くのか、事業環境はどう変わっていくのかといった、こういう事業観、組織観、人間観、技術観、市場観、歴史観が大切になるのであろう。こういう世界観があやふやでは、10年を越える時間単位で巡る因果をとうてい見渡せるものではない。」また、「よい戦略とは、事後に見れば合理的でも、事前には不合理と映るものである。短い因果関係の理解しか持たない人たちを縛る通念や俗説の虚を衝くからこそ線の太い差別化が可能になり、他社の追随を許さない成功が生まれるのである」とも。10年を越える時間単位での直感的な透視力をば、養わん。