ドゥエンデ

倉本聰さんは、スランプの時に棟方志功さんの「俺は自分の作品に責任を持てない。作品を作っているのは、自分ではないのだから」という言葉を聞き、神なり霊なりを降りてこさせることこそ、アーティストの使命なのだと気づく。「スペインの詩人、フェデリコ・ガルシア・ロルカの詩に、『ドゥエンデ』という言葉がよく出てきます。闘牛士やフラメンコダンサーが素晴らしい技を繰り出した時に、天から降りてきて、一瞬にして足から抜け出ていくものがある。それがドゥエンデで、日本で言えば神や霊みたいなものです。霊が書かせる境地が分かるようになってからは、一時間のテレビ番組をたった一日で書き上げてしまうことさえあります。」芸術は、どうも憑依に近い状態になることで神に近づくのだろう。俺は自分の仕事に責任を持てない。なぜなら・・・ボカッ。