池内裕二さん。「目標が漠然としていると気分が沈む。リヴァプール大学のディクソン博士らの研究です。出発点は、うつ病患者に見られる『過剰汎化(はんか)』の傾向です。一般則を導く能力である汎化は、元来、大切な脳の作用です。例えば、冗談で笑わせようとしたが失敗した時、『場にそぐわない内容だっただろうか』などと、一般的な視野から自分を見つめ直すこと(汎化)によって、次に活かすことができます。ところが、うつ状態にあると『私は嫌われているのだろうか』『そもそも私の発言は無価値だ』などと汎化が過剰になります。90秒の制限時間を設けて、達成したい目標をできるだけ多く書いて貰った所、列挙数に差はなく、うつ病患者は曖昧な目標を設定する傾向があることがわかりました。曖昧な目標は達成感を希薄にします」目標を細かく。