利益を第一とする考え方の誤り

加護野忠雄さん「第一の理由は単純だ。企業は労働と資本の協働の一形態である。また、労働の価値は人々の意欲によって変わる。資本の所有者の意欲を高めても価値は増えないが、労働の意欲を高めれば本来の価値が増える。企業の目的として所有者の利益の最大化ではなく、労働者が共感できる目的を設定すれば、動労者の貢献意欲が高まり、労働の価値は高まる。その結果多くの利益が得られるのだ。このように考えれば、企業の目的が利潤の最大化だと言ってしまうのは、利益を考えても、あまり懸命ではない。第二に、企業の目的は利益だといってしまうと、多様な利害関係者の支持を得ることが難しい。第三に、利益を追い求めてしまうと判断を間違うことがある。目先の利益に目を奪われ、大切なものを失ってしまう危険性があるからだ」なるほどね。