そこに込められた魂が

nakatomimoka2009-10-03

道尾秀介さん。「音楽の中にはリズムやメロディーのほかに”魂”が入っているからなのではないだろうか。人間には頭と心のほかに魂というものがある。何より人間の心を揺さぶるのは、曲が展開するスピードでも音符の動きでもなく、そこに込められた魂なのではないか。いい音楽には必ず魂がこもっている。だからリズムやメロディーに関係なく聴いていて気分が高揚する。小説だって、きっと魂が込められていないものは面白くも何ともない。一生懸命に頭を使って書かれていても、それだけでは人を感動させることは不可能で、せいぜい感心させるのがいい所だ。心だけで書いた作品もつまらない。心を持たない人間なんて世の中にいないのだから、その作品を読んで得られるのはいいとこ同感や共感で、感動では決してない。似ているけれどずいぶん違う」魂を。