顔面フィードバック

nakatomimoka2012-09-29

池谷裕二さん。「恐怖の表情を作ると、それだけで、視野が広がり、眼球の動きが速まり、遠くの標的を検知できるようになりました。さらに、鼻腔が広がり、呼吸の気息までもが高まったのです。一方、嫌悪の表情を作ると、まったく逆に、視野が狭くなり、鼻腔が狭まり、知覚が低下しました。これは合理的な変化です。恐怖を覚えるときに、外部へのアンテナ強化に敏感になることは、しかるべき準備として必要だからです。一方、嫌悪するときには感覚入力をシャットアウトするほうがよいでしょう。つまり、恐怖への準備は、恐怖の感情そのものでなく、恐怖の表情を作ることによってスイッチが入ることを示しています。このように顔の表情は、本人の精神や身体の状態にも影響を与えます。これは、顔面フィードバックと呼ばれる効果です」まず先に表情あり。