身体経験の重要性

nakatomimoka2012-11-04

池谷裕二さん。「脳が誕生して現在までの5億年を1年間に短縮すると、脳に言語が生まれたのは大晦日12月31日の夜10時以降であることがわかります。つまり、脳が言語を扱うようになったのはごく最近であって、それ以前は、非言語的な身体世界に脳が暮らしていたことになります。ヒトの脳は、身体の省略という美味しい「芸当」を覚えたがゆえに、身体性を軽視しがちです。身体を動かさずに、頭の中だけで済ませたほうが楽なのはよく理解できます。しかし脳は、元来は身体とともに機能するように生まれたものです。手で書く、声に出して読む、オモチャで遊ぶー活き活きとした実体験が、その後の脳機能に強い影響を与えるだろうことを、私は日々の脳研究を通じて直観しています。心は脳にあるのではありません。心は身体や環境に散在するのです」心と体。