自分を捨てること

nakatomimoka2014-08-21

桜井章一さん。「身体の動かし方にしても、魚の動きを一日中眺めていたり、葉っぱが朝陽を浴びていく様子、そよ風を受けて動くさま、飽きることなくそれらを観察しているうちに学んだものです。そうしているうちに、違和感なく自然の一部に溶け込めた、と感じられるようになる。自然に戻れた、という実感は何物にも代えがたいものです。そのために大事なのは、やはり、自分を捨てること、人間を捨てることです。頭で生きる人間なんかやめてしまって、身体で生きる動物に戻るのです。鳥と話すときも、鮫を触るときも、人間を捨てていかないと、彼らはすぐに逃げてしまいます。彼らが警戒心を解いて、仲良く遊んでくれるくらいに、人間ではなくなる瞬間を経験するのです。時をさかのぼって大昔の自分に還る努力をする、と言ってもいいかもしれません」自然と。