酒巻久さん。「会社や部門の立て直しで何より大事になるのは、『このままでは会社がダメになる』という危機感の共有であり、それをバネに全社一丸となって再建に取り組む姿勢、情熱である。これがなかったら、いくら戦略や組織をいじったところで成果は知れている。赤字を出すのも人なら、利益を出すのも人だ。業績がよくないということは、要するに人が利益の出るような働き方をしていない、ということである。これこそが問題なのだ。しかし実際には、これを何とかするのが一番難しい。ダメな会社や部門ほど状況認識が甘く、危機に対して鈍感で、上から下までだらけていることが多いからだ。しかも変化を嫌い、我が身を守ることにかけては驚くべき情熱を発揮し、再建のための努力を骨抜きにしようとする抵抗勢力が少なくない」そこをどうしていくか。
